写真は中国地方のあるホタルの生息地です。蛍光灯の街灯がすぐ近くにある橋の上でホタルを撮った写真です。ホタルが低く飛んでいるのが判りますでしょうか? ほとんどのホタルが川を這うように飛んでいますね。
人口の光が一切ない場所で、ホタルが星に向かうかのように高く飛ぶのを知っている者としては、街灯や車のヘッドライトが次々あたる場所のホタルの飛び方が異常なのが判ります。全然高く飛ばないのです。そんなホタルはいくら数が多くても、見ていて悲しくなります。ホタルが高く飛ばないので、写真を撮っても光の軌跡が奇麗でありません。
こちらの写真は同じ町内の生息地で街灯がない場所です。ホタルが高く飛んでいるのが判ります。ほとんどのホタルが橋の上を飛んでいますね。
1本だけの蛍光灯の街灯でもその明るさはかなりのものです。水銀灯の街灯ならばなおさらです。また最近多いのが防犯用に人が通るとサーチライトが付く灯りです。家の主が夜、自宅周りを歩くだけで強い光が飛び込んできます。
これだけは勘弁してほしいと思うのが、ホタル見物客のために地元の方が付ける灯りです。道ばたにカンテラを並べたり、ホタル見公園の工事をして足下にフットライトが付いていたり、川の土手に「ホタル見灯」などというのを付ける場所があります。一番見苦しいのは志賀高原の「石の湯」のホタルかな。あえて名を挙げます。工事現場の赤い電球が生息地に張り巡らされて、キャバレーかなんかのようです。情緒などまったくありません。ホタルも悲しそうに弱々しく飛んでいます。
これにはエコツーリズムの大原則が欠けています。自然に触れる旅、エコツーリズムの原則は、「自然のルールに人間が合わせることです」、暗いのを喜んで光るホタルの世界に灯りを持ち込んではいけません。どんな場合でも灯りは最小限にするのがルールです。その際に人間を優先してはいけません、自然を優先していきながら、どうしても必要な場合に限り灯りをつけるというルールにすればいいのです。
では観光客の安全や足が悪いお年寄りなどをどうすれば案内できるのか。実は簡単です。明るいうちから来てもらえばいいのです。それだけですみます。日没前に生息地に来ていただき、ホタルが光りだしていくのを見て、ピークが一段落したころに必要な方だけ懐中電灯を足下にだけ照らして帰っていただければ、光の影響は最小限ですみます。ほとんどの方は目が慣れていてそれも不要でしょう。
それなのに多くの観光地では旅館やホテルに泊まった観光客が、ホタルのピークの時間にバスで運ばれてきます。夕食の時間の問題があるからです。夕食をすませてからホタルを見てもらおうとするとどうしても、日没前には来られません。こういうのを人間の都合を優先した「ツーリズム」といいます。
ホタルの生息地で求められているのはエコツーリズムであって、ツーリズムではありません。これは何もホタルに限らず、すべての生きものの生息地に通じます。ツーリズムは人間が植えた桜見物などにはいいでしょうが、もともとの自然に触れるときには自然への負荷になります。
どうもホタルのことになると、ついつい熱くなってしまいまして・・
ところで昼ドラの「暖流」がすごい展開になっています。いつのまにか小西美帆さん演ずる吟花がめちゃくちゃ嫌な女になっていました。どうなるんだろう。
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