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2008年4月12日 (土)

流氷の春

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 知床岬沖の流氷の上のクラカケアザラシです。すでに根室海峡を出ています。後に見えるのは羅臼側ではなくウトロ側の岬です。
 カナダでの撮影も含め、今年撮影した写真の中で最も好きな写真です。カナダの最終日にも書きましたが、本来は未発表の写真を、このようにブログで先に見せるのは、プロ写真家としては行いたくないことなのですが、こちらでお世話になった方々、また遠くから応援していただいた方々へのお礼と報告をかねて発表させていただきます。
 滞在は長くかかりましたが、非常に好きな写真が撮れました。羅臼の皆様、滞在中はどうもお世話になりました。またブログを通して応援していただきました皆様、どうもありがとうございます。
 特にこの写真のために、非常に遠くまで船を出していただいた船長どうもありがとうございました。この場を借りて御礼申し上げます。

 流氷はだいぶ解けて来たのが判ります。現在この母子が乗っている氷は、そこそこ大きいのですが、この後外洋の荒波が始まることを考えると、決して大きな氷とはいえません。氷がまだ大きなうちに赤ちゃんを十分に育て上げられるかどうか、お母さんにとっては気がかりな時期だと思います。
 本来ならこのような氷の時期のアザラシの写真なら、子育てが終わってお母さんが消え、赤ちゃんも毛変わりが始まって、少し痩せているくらいが適当なはずです。ところが地球温暖化で氷の時期が短くなってしまっています。流氷の春が早すぎるのです。
 静かな春の海の写真ですが、それはまた低気圧の通過の前兆でもあったりします。この後やってくるだろう荒波が心配されます。
 しかし、この親子にとっては、この写真を撮った時間は、とっても幸せな春の一時ではないかと。その時間を切り止めることができた写真だと思っています。

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コメント

クラカケアザラシの写真を見た時、「やった~(歓喜)小原さん!おめでとう!」と思いました。本当にお疲れ様でした。
そして文春の内容と今のブログを見て、アザラシの赤ちゃんの現状を考えると切なくなってしまいました。誕生したと思ったら生きていくスペースがどんどん失われていく。一体この赤ちゃんに自然の厳しさを学び成長していく時間というのはあるのでしょうか?地球温暖化で被っているものというのは計り知れないものだ、と改めて考えてしまいます。
貴重な一瞬の写真です。これぞまさしく報道写真ですね!
考えさせてくれる写真をありがとうございました。

投稿: 快晴隊長H | 2008年4月12日 (土) 16時07分

流氷の厚みが分かって良いですね~。
長期の取材お疲れさまでした。

投稿: | 2008年4月13日 (日) 00時03分

↑は私でした済みません。

投稿: auroraneko | 2008年4月13日 (日) 00時05分

小原さん、こんにちは。想いが実りましたね!

同じ位のタテゴトの赤ちゃんは、一面の流氷の上で這いずり回り遊んでいたのに、
特に文春の親子の氷は、それどころか独り立ちする為の大きさも無いのですね。
そこで子育てするしかなく外洋に流されて行くなんて・・・
この子の行く末を思うと本当にかわいそうになります。
美しい流氷の風景の中、幸せな一時を過ごす親子から色々なメッセージが伝わってきます!

可愛い赤ちゃんアザラシの姿を見て、この現実を皆に知って貰えるといいですね!

投稿: Kさん | 2008年4月13日 (日) 11時24分

快晴隊長Hさん、auroranekoさん、Kさん
ありがとうございます。
小原は最後にもう1回撮りたいと欲がでて、
じっくり待機の日々がまだ続いています。
氷は急速に消えつつあり、もう一度行けるかどうか微妙です。
自然は本当に待つしかないですね。
でも待てば良い光景を見ることができると、
マドレーヌ島で私が言っていたことを
ここで自ら実践しています。

投稿: 小原玲 | 2008年4月13日 (日) 13時08分

小原様

お疲れさまでした。
いろいろお世話になりました。
最後にスーパーショットですね。
知床はやはりおくが深いです。
僕も他の動物を含め納得の取材でした。
僕は次の取材準備で一足早く帰宅しましたが
残りの取材お気をつけて良い取材されてください。

投稿: 福田 | 2008年4月13日 (日) 15時12分

福田さま
お疲れさまでした。
小原の滞在はなんだかんか26日間になりました
確かに知床の自然は奥深いです。
また船長もすごく奥深い人でした。
次の取材頑張ってください。

投稿: 小原玲 | 2008年4月14日 (月) 22時44分

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