フジフィルム ミラーレス X-Pro1の問題点
マドレーヌ島に来る前日に購入し、こちらでメインで使っているのがフジフィルムが新しくだしたX-Pro1。私の周りのプロカメラマンの間では、すっかり「ペケプロワン」と呼ぶのが定着している。とにかく操作性が悪く、運動音痴なカメラで、小学校の運動会でいつもかけっこばビリっけつのようなカメラです。
うちの子どもたちも運動音痴で、発達障害のある海斗くんなんて幼稚園から小学6年間のいままで、いつもダントツのビリッけつだったから、私は運動音痴にはなれているので、なんとか使えています。
ただし、このカメラにどうしても「これはバグじゃないの?」という部分がありますので列記しておきます。
1)SDカードを一度抜いてコンピューターにコピーした後で、再度そのカードを入れると、かなり長い時間カードのマウントに時間がかかります。その間は一切撮影ができません。それが18秒と長くかかかります。そして、そのまま電源を再度オンオフするとまた同様に時間がかかります。これはそのSDカードをカメラでフォーマットすると直るのですが、それを知らないとカメラが壊れたかのように思えます。どうみてもソフトのバグとしか思えません。早期ファームウェアでの改善を希望します。
(ブログを見た知人の写真家からMacでカードを抜く時に「取り出し」をきちんとしていないからでは?との指摘があり、確認したらその通りでした。私の使い方の問題でした。そのまま引っこ抜いている時がありました。)
2)純正レンズでAFで撮影している分には問題ないのですが、BORGような他社製レンズをマウントアダプターでMFで使用する時に、拡大ピント合わせがコマンドダイヤルを押すことで可能になります。この操作はとてもしやすいのですが、1カット撮るごとに書込みが終わるまで、次の拡大ピント合わせができません。なのでMFで撮る際には、書込みの最中は撮影ができないのに等しいことになってしまうので、とても操作性が悪くなります。つんでいるRAMの性能が悪いのでしょうが、なんとか同時処理できるようにして欲しいです。ライカMマウントアダプターが予告されていますが、それが出ればこの問題が露見することでしょう。
3)書込みが終わらないと撮影画像の確認ができないので、2)と同様に、ピントのチェックをするまでとても時間がかかります。その間に動体ならば移動してして撮り直しが効かないでしょう。
ただし、ペケプロのいいところは、だいぶ待った後にピントチェックをすると、素晴らしい画像で答えてくれることです。長い時間またされて、ボケた絵を見せられたらたまったもんじゃないですが、「おおっ!」という絵なら、待ったかいがあるわけです。
注:書き込みの遅さはファームウェアのバージョンアップで解決しました。ほぼ6割ぐらいの早さになりました(4/28)。
こんな風にペケプロちゃんはとても困ったカメラです。なのでとても誰かに勧められるカメラではありません。ただし、出てくる絵は私が使ったことがあるデジタルカメラで一番良いです。このセンサーはただものではありません。
優等生の子が面白いかといえばそうでもないように、どうみても海斗のように発達障害があるペケプロちゃんですが、我が子海斗のようにとても好きなカメラです。海斗は今年小学校を卒業しますが、私はこの取材があって卒業式に出られません。
4/13追記: これから1ヶ月後に私はこのカメラをもう1台追加しました。その時点での新しい感想はこちらから。
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コメント
ご無沙汰してます。
可愛いタテゴトアザラシ写真、堪能させていただきました。当地北海道でも子どもアザラシの季節なのですが、如何せん時間が取れず、今シーズンは一度も羅臼に行っていません。
10年以上前になりますが、仕事で網走に住んでいたことがあって、あそこは冬になると凍った港や、時には街中の川にもゴマフやワモンが転がってました。あの寝顔は本当に見飽きません。
BORG&ペケプロワン、素晴らしいですね。ペケプロワンは私も引かれるのですが、操作性がそんなんですと、どうしたものか。
BORG71FLもすごいのですが、同じようなスペックのテリート400があるので、しがない日曜カメラマンとしては購入に踏ん切りがつかないでいます。テリートの鏡筒にBORG71FLがつけば最高なんですがね。
投稿: タケダ | 2012年3月 6日 (火) 22時36分
タケダさん
テリートの鏡筒にBORG71FLを付けることは随分私も検討したのですが、可能性があるのは560mmの方の鏡筒です。そしてできればRマウントではなく、ビゾ用の方が短いので調整しやすいです。でもちょっと難しいと判断して、BORGだけ持ってきました。
操作性はとてもテリートには敵いません。でもBORGは色々カスタマイズできるので、80mm鏡筒でしゅんどうリングを使うなどすればテリートのような直進式ピント合わせができます。だいぶ太くなってしまい、機動性は劣ってしまいますが。
ペケプロのレンズにしろテリートにしろ、さすがに最新設計で、ミラーの制約がないボディの良いレンズには敵わないとも思いました。レンズ設計の大敵がミラーだということが良く判ります。ペケプロのレンズを使ったらM型ライカのレンズはちょっと使うのが2番手、3番手にになります。
投稿: 小原玲 | 2012年3月 6日 (火) 22時52分