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2012年8月14日 (火)

DP2Merrill は最高のモノクロームカメラで、カラーはおまけ

ここしばらく試用させていただいているシグマのDP2Merrillだが、以下のような欠点があった。
●光の多い日中はそこそこの色が出るが、光が少ない場所ではマゼンダかぶりなどがあり、いい色が出ない。
●高感度の画質が良くない、ノイズ処理を併用してせいぜいISO800ぐらいが限度か。
●電池の持ちが非常に良くない。
●被写体(ポートレート)によっては高解像力が仇となって、毛穴の一つ一つまで描写され、ちょっと見苦しい。

しかし、これらの欠点のうち電池の持ち以外は、あることで気にならなくなる。
それは「モノクロで撮る(現像する)」ことだ。残念ながらJpegの画質はモノクロでも良くないので、Jpegは使わず、RAWからモノクロに現像する。私が知る限り、現在のデジタルカメラで最高峰のモノクロ描写が得られる。ライカM9モノクロームは使ったことがないので比較できないが、多分に匹敵するか、超えているのではと思う。

Bw_sdi0243
昨日もアップしたブナ林での琴子の写真です。この絵を見て、モノクロの良さに気付きました。

_sdi0118
先日カラーをアップした白樺林の中の琴子です。周辺を焼き込んだりしていますが、モノクロでのこういった処理はとても楽しい。

_sdi0325
このカットはISO3200で撮った全体です。
_sdi03252
それを等倍相当にトリミングをしたのがこのカット。
Lightroomのノイズ軽減をかけて、シャープを多めにかけていますが、ISO3200の等倍相当アップで、これなら十分使えるのではないでしょうか。

こうなるとこのカメラ「カラーがおまけについた最高級モノクロームカメラ」と考えた方がいいのではと思ってしまいます。カラーとして考えれば、他にもっといいカメラもあるわけですが、モノクロなら現在最高なのではないでしょうか。

少なくともニコンやキヤノン、またペケプロちゃんでもこれだけのモノクロは出せません。ベイヤー配列のカメラは4画素から一つのモノクロ情報を得ているようなものです。それに比べ、FOVEONはすべての画素がモノクロ情報を持っているわけですから、モノクロがいいのは当たり前なのかもしれません。

ちょうど大きさから言って、L型ライカに沈胴エルマーを着けたかのような気分です。こんな小さなカメラでこれだけの描写のモノクロが出てくるのは、とても楽しいです。


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