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2012年12月24日 (月)

X-Pro1で動体を撮るには「修行」のようなものが必要

 

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  子どもたちが近所の道場で空手を習っている関係で、空手の試合を撮ることが多いです。昨日は琴子が静岡県の大会に出場していたのですが、残念ながら優勝は逃し3位。前にも負けた同じ子に、優勢に攻めていながら、最後に蹴りで逆転負けのパターンです。
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 琴子の道場の先輩が一般上級の部の決勝で戦い優勝した試合です。さすがに一般部の上級者ともなると、動きが素早く、X-Pro1の光学ファインダーが役立ちます。このカメラで空手を撮り始めたころには、光学ファインダーでピントを合わせ損ねることが多々あったのですが、試合を重ねるごとに慣れて来て、どこにピントを合わせると外しにくいかが身に付いてきました。
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 これは同じ先輩が前の試合で「胴回し蹴り」という大技を防いだところです。こういう瞬間を一眼レフでなくても撮れるからX-Pro1はすごいと思います。
 このカメラで動きの速いスポーツを撮るには撮影者の慣れが必要です。
 キヤノン1DXやニコンD4がカメラの高度な能力に撮影者が合わせるように慣れる必要があるのに比べ、X-Pro1やX-E1はカメラの限定された機能で、似たようなものを撮れるように撮影者が自分の能力を高めないといけません。
 それは動きを予測して置きピンでピントを合わせて撮ることだったり、動きを予測してシャッタ−チャンスのわずか前にレリーズすることだったりします。ある程度の慣れがなく、いきなりそうやって撮ることは不可能でしょう。またバッファを使いきってしまわないよう、連写は最小限にしないといけません。
 カメラがAFをずっと追い続け、高速連写で押しっぱなしにする一眼レフカメラとは、随分違った能力が必要になります。まさに「修行」のようなものが必要です。カメラが動体予測をするのと違い、撮影者が動体予測をする必要があるのです。
 でも撮影を重ねるにつれて「修行」の効果はきちんと現れ、このように空手のような動きの早い被写体も、一眼レフに負けない写真が撮れるようになると思います。一眼レフで空手を撮ると、センサー位置が競技者の間で抜ける事があって、結構予想しなかった失敗をするものですが、修行で身につけた置きピンにはその失敗がありません。
 そして一番大きなポイントは、一眼レフで撮影していて、このような瞬間を逃した時には、とても悔しい思いをします。信じたカメラの能力に裏切られたからです。しかし、X-Pro1で撮れた時にはとても嬉しく思います。ピントさえあえば画質は一眼レフよりも上だから、絵を見てさらに嬉しくなります。この大きな嬉しさのために「修行」をするといっても過言ではないのかな。
 またこの修行のためにも一眼レフとの併用はできるだけしないでいます。
(X-Pro1, XF60mm/2.4 ISO6400)   

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コメント

こんばんは!
とても共感出来る記事でした。

カメラと撮影者の関係、凄く分かります!
個人的には、一眼レフ機とX-PRO1だと撮る時の気持ちが全く異なります。
一眼レフ機だと高性能がゆえに、サクサクとスピーディに撮る事が出来ます。
対してX-Pro1は一枚一枚を丁寧撮る事が出来ます。
結果、私としては後者の方が思い入れの強い写真が撮れる事が多いように思っています。

ところで、X-Pro1の光学ファインダーでピントを合わせるというのは至難の技に思えますが、何かコツなどあるのでしょうか?

投稿: カメラくん | 2012年12月26日 (水) 17時33分

カメラくんさん
 ピントはAFで合わせますが、縦線があるものほどコントラストAFは合わせやすいので、縦線があるものを優先にピントを合わせます。空手で言えば縦位置で撮っているので、帯がちょうど横になっていて、縦線に相当します。

投稿: 小原玲 | 2012年12月27日 (木) 23時11分

こんばんは。
なるほど、そういった特性があるんですね。
とても参考になりました!ありがとうございます!

投稿: カメラくん | 2012年12月28日 (金) 21時53分

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