
この写真は先日撮影した地獄谷温泉のサル。フジのX-E1+XF60mmマクロで撮影しています。私はこの描写に「繊細」さと「美しさ」を感じます。
こちらの写真は同じサルをEOS5DMarkⅢ+EF100-400mmLで撮影したものです。だいぶ2つのカメラの絵の印象が違う事にお気づきになるかと思います。
(写真をクリックすると拡大します)
カメラの評価で一番大事なのは解像度や画素数、センサーの大きさではないと思っています。なぜなら出来上がった写真を虫眼鏡で見る人など、普通はいないからです。
その写真を撮った目的に一番適したもの、それが私にとって一番良いカメラです。特にその中でも私が重視しているのは、「美しさ」と「繊細さ」です。
フジのXシリーズよりも高解像のカメラはあります。シグマのSD1, DPmシリーズ、ニコンのD800Eなどです。でも私はこれらのカメラを選びません。それは高解像ではあっても、「線が太い」からです。多分センサーの画像処理に起因しているのだと思うのですが、高解像ゆえに「緻密」ではあるのですが、「線が太い」ために「繊細」ではないのです。
私が建築物を撮る写真家だったら「緻密」さがあればいいのですが、動物写真家の私が求めるのは「繊細」さなのです。違いは毛並みや、人物なら肌の毛穴の描写によく現れます。
通常のカメラテストで、この「繊細」さを評価する基準がないのですが、私は動物写真を「優しい気持」で撮りたいため、この「繊細」な描写を重視しています。「緻密」さは数字で表すことができますが、「繊細」さはより印象的、感覚的なものであり、数字での評価が難しいと思います。
そして画質においては「色」もまた重要です。「美しい」という印象は、とくに「色」に起因します。美しさはさらに数字での表現が難しいものです。
このように画質というのは、非常に感覚的なものだと思っています。なので数値で置き換えたテストはあくまでも参考情報でしかなく、また目的によって、その感覚が異なります。だから絵を見てその印象で判断します。
建築写真家が求める良いカメラと、動物写真家が求める良いカメラは違います。
また「瞬間を止めた面白さ」を撮りたい動物写真家と、「優しい気持ち」を撮りたい動物写真家が求める良いカメラは違います。
でもこれだけは言えるのが、今までこの「美しさ」や「繊細さ」を大事にしてくれるデジタルカメラは出て来ていなかった。むしろ、パッと見の強さを求めて「線が太く」なる傾向にずっとあった。ニコンとキヤノンで「線の太さ」競争をしているかのようでした。
そんな中、「気持の良い色」と「線の細さ」が特徴的なXシリーズは私にとってとても嬉しい選択なのです。
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