X-Pro1, X-E1と一眼レフではこれだけ違う
志賀高原の地獄谷温泉でサルの赤ちゃんが次々に産まれています。現地で知り合いのカメラマンにあって、休憩中に二人が首からぶら下げていたカメラを並べて見ました。一眼レフを使うカメラマンとフジのXシリーズを使う私でこれだけ変わります。
ちなみに左の組み合わせは3.880gで、右が1.690gでした。一眼レフの人は2kg以上重いものを首からぶら下げていたのですね。
でも素早いサルの動きを追うのは位相差AFの一眼レフには敵いません。久しぶりにAF一眼レフを覗かせてもらったら、こんなに早くピントがあうのかとビックリしました。
でもXシリーズのコントラストAFでも慣れると、ピントが確実に合うもので合わせるようになってくるので、素早いピント合わせができるようになります。さすがに走っているサルのピントを追う事は出来ませんが、それを追うばかりが写真でもありません。
私は軽いからだけで、Xシリーズを選んでいるのではないのです。
でも素早いサルの動きを追うのは位相差AFの一眼レフには敵いません。久しぶりにAF一眼レフを覗かせてもらったら、こんなに早くピントがあうのかとビックリしました。
でもXシリーズのコントラストAFでも慣れると、ピントが確実に合うもので合わせるようになってくるので、素早いピント合わせができるようになります。さすがに走っているサルのピントを追う事は出来ませんが、それを追うばかりが写真でもありません。
私は軽いからだけで、Xシリーズを選んでいるのではないのです。
こういう母子のむつまじい光景は、一眼レフでもXシリーズでもどちらでも撮る事ができます。でも同じ瞬間が撮れるのであれば、より綺麗に撮れるカメラで撮りたいものです。
Jpeg撮って出しでこの色が出ます。サルの顔の質感も毛並みも緑も綺麗に描写されます。この絵が出てくるカメラを使ってしまうと、いくら他のカメラのAFが早くても、撮れた時の違いが明確なので、Xシリーズを使いたくなってしまうのです。
(上2点はX-Pro1 XF60mm/2.4マクロ)
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これはその知人のカメラマンが同じ場所で撮ってくれたカットです。上の写真のサルの赤ちゃんが私に近寄って来てしまったところです。これを見て「色の違い」が歴然としていることがお分かりになるかと。これでもRAWからそれなりに現像しているのにです。
実はサルのアップを両者で撮り比べて絵もあるのですが、XF55-200mmがプロトタイプなのでここではお見せできません。ただ画質はXF55-200の方が線が細く、繊細さ、さらには美しさで上回っていました。画質は画素数ばかりが大切なのでないという典型的な例でした。
私が撮りたいのは「瞬間を止めた絵」の面白さではなく、「生きものの美しさ、優しさ」です。そして「好きなものを好き!と写したい」。私でもスポーツ写真を仕事で撮るのなら位相差一眼レフを選びます。
でも今、私が撮りたい写真はXシリーズでないと撮れないのです。
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コメント
いやぁ、毎度小原さんの写真に癒されてます。
60mmって他のXFレンズに比べると非常に
のろのろなAFである認識なのですが、
あんな小猿の笑っているような瞬間も撮れるのですね。
まさか・・・MFで撮影されたとかですか!?
フルサイズにいきたい病にかかりながら、
小原さんの写真を見ると、ペケプロがベストではないか!
といつも堂々巡りしていますよ〜。
投稿: NAO太郎 | 2013年5月13日 (月) 23時40分
日陰で赤ちゃんザルの肌色は見事ですね。
前ボケ・後ろボケともXF60mmのアウトフォーカスの美しさが出ていると感じます。
最後のカットの色は、フジ以外のカメラの色だなーと思いました。これはこれで悪くない気がしますが、小原さんの顔の肌色をもっと綺麗に出したいと弄りだしたらドツボにはまりそうです。
投稿: じゃいろ | 2013年5月14日 (火) 00時43分
NAO太郎さん
AFで使用しています。ファームアップが繰り返され、今では十分早くなっています。ただ「ピントの合いやすいところで合わせる」というコツがいりますが。
投稿: 小原玲 | 2013年5月14日 (火) 10時34分
じゃいろさん
ほんと最後の写真は「よく見たデジカメの色」なんです。それに比べてフジのJpegの色はほんと新鮮です。
特に曇ったときや、条件の悪い時には差が開きます。
投稿: 小原玲 | 2013年5月14日 (火) 10時36分
こんばんは!
私も久しぶりにC社のカメラを使って撮りましたが、やはり拍子抜けするというか、撮った写真に感動がない…そんな風に見えてしまいました。
60マクロ、やっぱり良いですね。
柔らかいボケを出すにはやはり55-200より有利でしょうか。
でも先に望遠が欲しい。
先日フジで少し触らせてもらいましたが、X-Pro1装着だとベストバランスだと感じました!
投稿: カメラくん | 2013年5月15日 (水) 00時03分
お久しぶりです。Gホロゴンの後玉レンズガードを削りX-E1での撮影を最近楽しんでおりますが、周辺のシアンも発生はしますが抑えられていて、デジカメでも満足な撮影ができました。撮りたい写真に適した機材を選択するのも楽しさの一つですね。(勿論私は趣味の方ですので。。お仕事となると大変でしょう!)V1は使ってみて確かに瞬間を大きく撮影するのにとても便利ですね。高級一眼にはかないませんが、こちらは画質というより絵の楽しさの追求でしょうか。小型なのでとても便利です。
投稿: もやし | 2013年5月15日 (水) 00時16分
カメラくんさん
そうなんです。久しぶりに使うと色が、昔懐かしいデジタル一眼の色で・・・。
優先順位からいったら55-200でしょうね。その次に余裕があれば60マクロもいいレンズです。
投稿: 小原玲 | 2013年5月15日 (水) 14時24分
もやしさん
写真で大切なのは「被写体を撮りたいと思った気持ち」だと思います。その気持ちを反映するのには、実は小さなカメラの方がいいと思っています。
投稿: 小原玲 | 2013年5月15日 (水) 14時26分
初めて投稿させていただきます。
小原プロの一言一言がすごく心に残ります。
今回の「写真で大切なのは被写体を撮りたいと思った気持ち」とのこと、なるほどな、そうだよなと自分の中で反芻しています。
そんな自分が、手に持った直感でN社よりもいいと感じ、最近5DmkⅢを買いました。こういうところで、お聞きするのは場違いだと分かっているんですが、2つアドバイス(ヒントでも)をいただけたら光栄です。
このカメラはどういう風に使いこなすべきなんでしょうか。
また、山下大明氏や水越武氏の作品が好きで、いつかは一歩でも近づきたいと思っていますが、デジでは所詮無理しょうか。
図々しい初投稿で申し訳ありません。
投稿: Markビギナー | 2013年5月22日 (水) 00時00分
Markビギナーさん
そのカメラはオールマイティな目的を目指して作られていますので、使いこなしはあまり考えなくてもいいのかなと、色はやはりフジには適わないですね。
山下さんや水越さんは、生態系や植生に関してすごく意識が高いです。なので写真よりもそちらの勉強が第一かなと。お勧めできる本は宮脇昭さんの「鎮守の森」(新潮文庫)です。この本ほどいい教科書はないかなと。
山下さんも最近はデジタルで撮っていますよ。
投稿: 小原例 | 2013年5月22日 (水) 01時39分
こんばんは。早速にアドバイスありがとうございます!
プロの方が1アマチュアの質問に丁寧にお答え頂き感激です。
カメラのことは、これで気持ちよく使えます。(色の差は仕方なしと考えます)
お薦めの「鎮守の森」は早速読もうと思います。丁度、水越さんのエッセー「月に吠えるオオカミ」を読み始めましたので、併せて読み込んでみます。
カメラのハウツー本よりもこちらのほうに夢中になってしまうかもしれません。
ともかく、本当にありがとうございました。これからもブログを楽しく拝見させていただきます。
お礼が遅れて失礼いたしました。
投稿: Markビギナー | 2013年5月22日 (水) 21時35分