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2013年11月25日 (月)

プロ写真家は着実にミラーレスを導入し始めている

 今年の秋には色々なカメラが登場して、その中では私の一押しは富士フイルムのX-E2で、私の周りのプロ写真家もかなりの数の者が、X-E2からミラーレス導入になりました。特にシリアスなドキュメントが定評のフォトジャーナリストとかが、これなら「使える」と導入し、使い出したら「もうこれで十分」という評価をしているのが目に付きます。アマチュアの方では「撮りたい被写体」が明確にある人がこれを選んでいるように思えます。「何々を撮りたいからこれを選んだ」という話がほとんどなのです。
 こういう人たちからX-E1の頃には良く聞かれた「一眼レフに比べてAFや書き込みがどうこう」いう不満は聞いてません。そして「このカメラを手にしてから、写真を撮るのが楽しい」という言葉を良く聞きます。とてもXシリーズを象徴している傾向だと思います。
 他に私の周りのプロカメラマンが導入したミラーレス機種では、オリンパスのOM-D E-M1が目立ちます。これ2台を主力機にした著名なカメラ評論家兼写真家の友人もいます。フルサイズの300/2.8を売って、Eシリーズの150/2に買い替えていました。とても賢い選択だと思います。レンズ性能が全然いいですものね。
 他にも接写が多い蝶の写真家や、少しでも機材をコンパクトにしたい過酷な自然フィールドが舞台の写真家が導入しています。面白いのが、これらの方からも、小さいセンサーだということによる画質の不満が一切出てきていない事です。むしろ高画質だと満足している声を聞きます。
 私は「優しさ」のための表現でボケを生かす撮影が好きなのと、手袋をした状態での操作性から、マイクロフォーサーズは検討していないのですが、接写や望遠にはこっちの方が有利だろうなと思います。以前にはパナソニックのGH2は2台導入した時があります。ただ期待していたノクトンの25mm/0.95が私のホタル撮影には、開放時の点光源の描写の問題があって最終的にはダメ出ししたのですが、そのくらい明るいレンズで開放から使えるレンズが出てくるといいでしょうね。
 ソニーのα7Rを導入した人もいますが、どの方もプロ写真家ではなく映像がメインの方でした。あとマウント遊びが好きな方々ですね。プロの仕事用にこれをという積極的な話は知りません。
 このカメラはミラーレスの世界を牽引してきたソニーなのに、フルサイズのためにミラーレスのメリットを犠牲にしてしまったカメラだと私は思っています。
 このあたりBORGの中川さんのブログが見事に言い当てています。自社レンズを色々なボディに付け替えてテストしている方ならではの視点です。そこで指摘されている、「ピント拡大しにくい」「シャッター音が大きい」「シャッターショックが大きい」「メニュー操作性が煩雑」の他に、私の周囲では「タイムラグが長い」「周辺光量の低下」を良く聞きます。どれも(メニューを除いて)APS-CのNEXの方が、まだ良かっただっただけに残念です。失ったものは価格も含めて、ミラーレスならではメリットだったのにと思うのです。
 なのでそれを象徴しているのが、私の周りでニコンD800Eをメインに使っているカメラマンでα7Rをサブに導入した人を一例も知りません。ニコンGレンズならAF以外は問題なく使えるのにです。 傍から見たらD800Eとほぼ同じセンサーのα7Rをサブに使えば、色や画質が似ていて、小型軽量化できるのにと思うのですが、プロはその選択をしなかったですね。
 それらの方々はニコンDfを予約しています。面白いのがほとんど全員おじさんカメラマンで、若手や女性でDfを選んだ人の話は私の周囲では聞きません。D800Eでむしろ一番多い不満だった、画素数が多すぎて後処理が大変だったことを考えて、ほどほどの画素数で画質には定評があるD4センサーのDfをサブに選んだのでしょう。
 確実にミラーレスの時代はやってきています。
 すでに被写体重視の写真家たちはX-E2やOM-D EM-1でミラーレスに移行を始めています。来年にはそれはさらに加速していくことでしょう。
 すでに像面位相差のAF速度はかなり早くなっているので、スポーツが撮れるようなミラーレスもそう遠くないように思えています。この1年の進歩はそれを感じさせます。
 残りの高画素数を求めて現在ニコンのD800Eを使っているような人たちですが、彼らの撮影のほとんどがミラーを必要としていません。ミラーアップしてシャッターを切っていたりします。なのに一眼レフを使っています。だからそれを手放してでもこっちを使いたいというミラーレスカメラにはニーズはあると思います。私はそれには有機センサーが必要になってくるのではと思っています。 
 転換はすでに始まり、2、3年後には大転換が起こっていると私は確信しています。
 
 

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コメント

私はOM-Dから富士に鞍替えしました。
一番の理由が標準レンズの存在です。
個人的にパナの25mmがどうも好きに
慣れませんでした。
ボケも欲しかったですし。
何より魔法のレンズの優しいボケに
惹かれての決断でした。
今は富士でかなり満足してます!

投稿: NAO太郎 | 2013年11月25日 (月) 19時47分

小原先生、はじめまして。

きむきむと申します。
以前よりブログを拝見しておりまして
いつかはXシリーズを手に入れたいと
思っておりましたが、
今回やっと(中古ですが)
X-Pro1と35mmを入手致しました。

X-E2の方が新しいですし
性能は良いのでしょうが
あのカタチに憧れていたのと
ちょうど良い出物があったので
ペケプロワンになりました。

試しに近くの公園で
すすきの穂などを撮ってみたのですが、
ちょっと写しただけでも
センサーやレンズの素性の良さが
素人にも判りますね。

幸いにも
新品と言っていいくらいの程度なのですが、
この機種でへたりやすいところや、
使用上気を付けた方が良い点など
ありますでしょうか。
いきなりの質問で恐縮です。
大事に、そしてシッカリと
使っていきたいと思っております。

これからも記事と写真を
楽しみにしております。

投稿: きむきむ | 2013年11月25日 (月) 20時26分

NAO太郎さん
 そうなんです。マイクロフォーサーズには「魔法のレンズ」がないんですね。なのできっちり写すだけなら可能なのですが、「好き」を写すにはXに分がありますね。

投稿: 小原玲 | 2013年11月25日 (月) 21時37分

きむきむさん
 X-Pro1はいいカメラになりましたよ。発売当初のトロくさいカメラとは別物です。私もどれが一番好きかと言われると、いまだにX-Pro1です。手にした時になんともいえない安心感があります。

投稿: 小原玲 | 2013年11月25日 (月) 21時38分

いつも、小原先生のブログを楽しみにしています。
紅葉を撮りに、高尾山に登ってきました。持って行ったカメラはOLYMPUS OM-D E-M1とFUJIFILM FinePix F900EXRでしたが、帰宅し、画像を見ると、感動したのは、FUJIFILM FinePix F900EXRの画の方で、やっぱりFUJIFILMだよなぁ…と改めて痛感した次第です。極小センサーのカメラですけど、素晴らしい発色。帰宅後、X-E2を即買いしました。X-E1からの買い替えになります。

投稿: TAC | 2013年11月26日 (火) 17時47分

TACさん 
 そうですね。色に関してはFUJIのカメラがとてもいいですね。記憶色についてのノウハウが違うのと、あきらかに記憶色にどうどうと振っていますね。
 これが他社は思い切って振っていないので、彩度が高ければいいぐらいに間違えていますね。肝心なのは色のみでなく階調だと思います。
 

投稿: 小原玲 | 2013年11月26日 (火) 18時20分

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