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2013年11月23日 (土)

XFレンズの魅力 「魔法のレンズ」XF35mm/1.4

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 私がXシリーズを使う人に、最も勧めたいレンズがXF35mm/1.4である。私は「魔法のレンズ」と呼んでいる。どうしてかというと、「なんか絵にならないなあ」と困った時には、このレンズを付け自分の好きなものに向けて、絞りを開けて、寄って撮れば、なんらかの作品になってしまうからだ。
 絞りはF1.4とF2, F2.8の3つを撮り分けておくといいと思う。どれでも合焦部はシャープだが、この3つでボケの描写や雰囲気が大きく変わるからだ。
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(X-M1 XF35mm/1.4  F2 1/2000 ISO3200)
 なので私の「好きなもの」のマンゴープリン。お店で自然光が入る窓際のテーブルでただ向けて撮っただけなのに、そのまま雑誌で使えるような絵になってしまいます。この好きな料理に向けて「縦位置」「絞りを開けて」「寄って撮る」をこのカメラですると、たいていのものは美味しそうに写ります。なので旅先での料理を撮るのがとても楽しくなります。
 それはこのXF35mm/1.4が28cmまで近接できるために、フルサイズの標準レンズの近接時よりも寄れて、被写界深度が浅い絵が撮れるという理由からです。準マクロレンズ的な寄ることができるのに、開放F値が1.4と明るいためです。
 しかも一眼レフではこれだけ浅いピントの精度がファインダースクリーンでは出せないが、Xシリーズならセンサー面でピントを合わせるので、それが可能になるのです。
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(X-pro1 XF35/1.4  F2 1/4000 ISO200 ND8使用)
 そして何度も掲載したこの写真です。このカットを撮った日は曇っていて、流氷の上では綺麗な色が出ないので、20年以上も通っている私だとあまり撮影をしないような条件でした。しかし、そんな時にこそ「魔法のレンズ」を使おうと思ったのです。
 絞りを開けるためにはNDフィルターが必要でした。普段はあまり持ちあるいていないのですが、動画用に持っていたのです。 そしてF2にセットして、そっと近寄って撮りました。自分の赤ちゃんを撮るような気持でそっとシャッタ−を切ります。
 液晶に浮かぶカットを見てびっくりしました。自分が撮りたかった赤ちゃんへの「優しさ」や「好き」がこれほど写ったカットが、過去の自分の作品にあっただろうかと。
 私がアザラシの赤ちゃんを撮り始めた24年前にはすでに、プロの御用達は標準ズームだった。F1.4の大口径標準レンズなんて流氷での撮影に持っていく事もずっとなかった。なので、Xシリーズが私にこの撮り方を思い出させてくれた。
 そういえば自分の子どもが生まれてまだ赤ちゃんだった頃、私はいかに静かに、そして描写の美しいレンズで赤ちゃんを撮ろうと、ツァイスやライカの単体レンズで開けて撮っていた。一眼レフでバタバタしながら撮ったりはしなかった。自分の赤ちゃんを撮る様に、なんで今まで動物の赤ちゃんを撮らなかったのだろう。24年目にして気付いたことは、XF35mm/1.4という「魔法のレンズ」が教えてくれた。
(最近ブログの更新の頻度が多いため、一度見た写真の記事が探しにくくなっていますので、過去に使った写真も再掲載しています)

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コメント

このレンズ本当に魔法のレンズですよね
初めて使ったときにPCで拡大してみて、唸ってしまいました(笑)
こんなことシグマのDP使ったとき以来です、D600でもなかったなー(..;)
それをこの値段で、とういのも素晴らしいですね
ただ、X-E1とか感動ISO200からなので日中昼間の屋外撮影では絞り開けようと思うとNDは必需品ですよね

このアザラシの赤ちゃんの写真
たまらないです、添い寝したくなるくらい
優しくて愛情溢れる一枚ですね


昨日出たばかりのXQ1をヨドバシのポイント交換で手に入れてきました。X20を持ってるので必要なのか?というところですが、ポケットに入る高画質コンパクトなので毎日持ち歩き用にします

すっかりX-photographerです(笑)

投稿: 哲☆平 | 2013年11月23日 (土) 21時07分

哲☆平 さん
 ありがとうございます。XQ1って目立たないけれど、すごく良いカメラですよね。通常の撮影ならこれで十分。暗所撮影とかはさすがに無理ですが、家庭用の写真には十分すぎるぐらいです。
 X20を持っていても欲しいカメラというのは判ります。X20の良さを知っていればこそ欲しくなるカメラですね。
 XF35mm/1.4があるからXシリーズを選ぶ、そういう人がもっと出て来ていいレンズだと思います。今、大手メーカーのいいレンズはどれも20万円前後の値段の中、このレンズはほんとコストパフォーマンスは最高です。

投稿: 小原玲 | 2013年11月23日 (土) 21時29分

XF35mmF1.4が使いたくて、XE1を購入。その後すぐにPro1を購入。帰り道何時もの場所で日没まで毎日撮っていました。「開放で寄って撮る」と本当に綺麗で、「ゴミをも作品にしてしまう」と思いました。ところが、撮り続けている内に、何か満たされないモノを感じるようになりました。それは「自分が撮っているんでは無く、カメラやレンズが撮っている」という感覚です。自分はシャッター押してるだけだと云う。

 自分で撮る事を実感したくて、それからは昔の名玉と呼ばれる広角、標準系のRFのレンズを買いあさり、MFで撮りだしました。ところが、Pro1にN社やC社の名玉と云われるレンズを付けても、XFレンズに代えて敢えて使う程良いとは思えませんでした。結局、残ったレンズはライカの標準系とCosinaの超広角系でした。が、やはりDMFからMFアシストの便利さを知ってしまうと、XFレンズに戻って来てしまうんですね。現在α7rに前出のRFレンズを付けて楽しもうと思ったのですが、やはりセンサーに負けてしまうのでしょうか、敢えて使うほどの魅力は?で、FE35mmF2.8レンズを付けっ放しと云う状態です。XF35mmF1.4をα7rで使ってみたい欲望が湧いて来てるのですが(クロップで)、アダプターが無いようですし、それ以前に”意味無い”事なのかも知れません。

 そのカメラには、そのカメラの純正のレンズが一番なのかなと思うようになって来ました。

何か、独り言のようになってしまいましたが、そんな事のお話を伺えたらなあと思い、12月1日京都寺町二条のトークショーを楽しみにしていました。是非参加しようと思っていたのですが、行事が入ってしまい行けなくなりそうです。非常に残念です。またの機会に、お話を伺える日を楽しみにしております。草々

投稿: 湖のそばで | 2013年11月23日 (土) 23時14分

湖のそばでさん
 京都にいらして下さるのですね。宜しくお願いします。
 現在のフルサイズセンサーでは、昔の超広角系のレンズは光入射角の関係で、本来の性能を出せないと思います。35mmとか、標準レンズ以上でマウント遊びする分にはいいのではと思います。それは仕方ないかなと。
 それを解決できるのは有機センサーなのですが、あと2年近くはかかるのではないでしょうか。
 面白いのが今広角の銘レンズと呼ばれるレンズは、フルサイズではなくむしろAPS-Cやマイクロフォーサーズから出て来ていることです。

投稿: 小原玲 | 2013年11月23日 (土) 23時57分

湖のそばでさん
 失礼、今回はご参加が難しくなりそうなのですね。ぜひまたの機会にご検討ください。ありがとうございます。

投稿: 小原玲 | 2013年11月25日 (月) 00時26分

このレンズは私が一番好きなレンズの一本です。X-Pro1にXF 35mmを付けると周りのモノに愛情が湧くと言うか、奇麗に写真に収めたいという不思議な欲求が生まれるんですよね(笑)

私はアメリカ在住ですが、クルマ移動でもやっぱり機材は軽いに超した事はありません。機材の絶対的な性能よりも、撮りたい被写体がある場所へ機材を持って行けるか行けないかという部分も性能のひとつだと思います。万能な機材はありませんが、トータルでフジのXシステムは素晴らしいですね。X-Pro2が待ち遠しいです。

投稿: Ken | 2013年11月29日 (金) 04時52分

Kenさん
 この組み合わせはほんと写真を変えてくれますね、おしゃれるような「奇麗に写真に収めたいという不思議な欲求」ですね、私は「魔法のレンズ」という呼び方をしています。
 X-Pro2はただX-E2に今の光学ファインダーをつけただけではない、より完成度の高いカメラを目指しているようです。なので少し遅れているのかも知れませんが、来年中には出てくると思っています。

投稿: 小原玲 | 2013年11月29日 (金) 10時42分

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