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2013年12月17日 (火)

デジカメWatch メーカーインタビュー2013:富士フイルム編

 デジカメWatchの「メーカーインタビュー2013:富士フイルム編」がとても興味深い記事です。

 読んでいて一番納得が言ったのはこの部分です。(以下引用
ーーー昔、銀塩フィルムではコダックが世界のリファレンスで、コダックが実現している画質を富士フイルムは目標としていました。コダックのような空気感や立体感を実現したいと思う。でも、空気感には定量的に評価する単位なんてありません。しかし、写真家やフィルムを売り込む営業が欲しかったのは、そういう部分だったんです。たとえば黒背景に白い球体を置いた写真を撮影した時、コダックは白い“球体”に見えるのに、自分たちのフィルムでは白い“円”にしか見えない。ではそれを改善して球体に見せるにはどうすればいいのか。シャドウの付き方なのか、全体のトーンカーブやホワイトバランスなのか。
 我々はそうしたことをずっと突き詰めて研究開発してきました。それは質へのこだわりであって、画素数などの数値ではありません。色再現と階調再現。そこを極めていこうということですね。ーーーー(引用終わり)
 私が常々富士のXシリーズのJpeg画質で評価しているのはこの部分なんです。よくRAWから現像した方が階調が多い、bit数が多いので元階調が多い、と言われる方が多いのですが、私は元階調やbit数ではなく、この”球体に見せる”表現が欲しいのです。
Rawjpeg
 これを自分でRAW現像ソフトであれこれいじっても不可能なのです。「階調」というより「マッピンッグ」の妙技と言っていいかなと思います。見事に立体感が出るような階調のマッピングがされているわけです
 先日書いた記事で用いたこの写真でそれが判るかと思います。左のJpeg撮って出しの写真の方が家と周りの空との立体感が出ていると思います。また空の階調が変化がより多く見えます。
 さらに付け加えるとこの画像をRGBから印刷用のCMYKに変換すると、さらにこの立体感の存在が貴重になります。RAWカットの方は現像で広げた彩度が、CMYK化でまた狭まると、さらにノペッとしてしまいます。富士のJpegの方はこの立体感が維持されたまま、色の彩度だけがCMYK化で減ります。富士の開発の人はここまで考えてJpegを作っているのだろうかと、私は驚いています。
 よく、なぜフィルムシミュレーションがRAW現像ソフトで再現されないのか、という話がされますが、これは今の現像ソフトの通常の機能だけではできないのだろうなあと、私は思っています。
 そうそうこのデジカメWatchの記事にはこんな記述も
ーーーーさらにファームウェアでの改良も続けています。3年前は“X”は“エックス”ではなく“ペケ”だと呼ぶカメラマンもいらっしゃいましたが、今ではこのカメラマンは180度転換して”完全なX愛好家”になって戴いています。ーーーー
 誰だろう?ペケ、ペケいっていたペケプロカメラマンは・・・。

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コメント

ペケプロ(笑)
思い出して吹き出してしまいました。子供が大好きな父親に「もぉパパダメねぇ」って言う心境でしょうか(^ー^)


白い犬の笑顔、黒い猫の不満顔、茶色い鴨の好奇心いっぱいの表情。

そういう写真を求めていると、何となくわかる気がします。
「写る表情の違いを技術的に解説するとそうなるんだ」という程度ですが。
用紙の「画彩」も以前から一般の人に評判が良かったのですが、何か同じような感覚があるのでしょうね。
フジの皆さんには、これからも頑張って欲しいです。

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写真集「アザラシの赤ちゃん」

アザラシの表情が最高でした♪

次の写真集も期待しています。

投稿: (^・^) | 2013年12月17日 (火) 11時18分

 カメラ内のjpeg生成も、PCソフトによるRAW現像も、元を辿れば同じセンサーの出力ですから、再現出来ない筈がありません。カメラ本体のファームウェアに投入したノウハウが、RAW現像ソフトに反映しきれていないだけだと思いますが、今後のXシリーズの発展の為にも、RAW現像のクオリティ向上は早急に解決しなければならない課題だと思います。

投稿: かぼ | 2013年12月17日 (火) 12時15分

(^・^)さん
 どうもありがとうございます。ニコンやキヤノンがカメラメーカーなのに対して、富士フイルムは写真文化の総合メーカーなんですよね。そこの違いがカメラに出て来ているのだなと。
 写真集ありがとうございます。自作もいいのを作りたいです。

投稿: 小原玲 | 2013年12月17日 (火) 12時17分

かぼさん
 現状は現像ソフトメーカーにどこまで富士の秘伝を教えるのか、他社のカメラのRAWで同じような現像ができてしまったらどうなるのか、という問題があるのだと私は想像しています。
 私にとっては自分で現像するか、カメラが現像するかどうか、のような過程はさほど重要ではなく、肝心なのは結果だと思っています。またその結果を導くまでの作業効率だと思っています。
 でもRAW現像ソフトのことは、多くの方から強く要望が入っているので、検討は当然されていると思います。

投稿: 小原玲 | 2013年12月17日 (火) 12時23分

赤○さんかなー(笑)

富士、改めて、すごい技術者集団です


(^^)

投稿: 哲☆平 | 2013年12月17日 (火) 13時29分

哲☆平 さん
 赤☆さんとは友達で、彼が「ペケプロ」の命名者です。ただいっぱい使ったのは私です。

投稿: 小原玲 | 2013年12月17日 (火) 13時33分

なかなか説得力のある記事ですね。レンズ設計で
0.2秒縮めるよりも画質へのこだわりと断言される姿勢が好きです。今後のレンズに期待できますね。

投稿: もやし | 2013年12月17日 (火) 21時54分

私も拝見しましたが、非常に興味深い記事でした!
そして、その内容の殆どが小原さんの仰っていた事の集約のようでもあり。。
このインタビューで、富士フイルムを益々好きになってしまいました!

投稿: カメラくん | 2013年12月18日 (水) 01時16分

FUJIのS3Pro、S5ProでRAWで撮って現像で自分なりのちょっとクセのある(PhotoShop併用で)画を作り出すのがスタイルです。

JPG撮って出しで小原さんは納得されるのも分かります。記憶色の素晴らしい画を吐き出すのですから。

しかしXシリーズ専用の純正現像ソフトは必須ではないでしょうか?
メーカーとしてRAWファイルで点像復元出来ないのは納得出来ません。(カメラ内現像ではディスプレイの色再現の問題で?です)

FUJI大好きな自分として愛情を持ってそう願います。
『自分の画』作りのための絵筆の代わりのカメラなのです。

FUJIの麻布本社でレクチャーを受けミニラボ機でのプリントをPラボ青山で経験しました。
そしてシステムの構成の豊富さとUIと立て付けの格好良さからNikon一桁機を使ってきました。(ラストNikonはF4Eでした)
そしてデジタルへの移行で当初のNikonDの性能に悩みFマウントのレンズ資産を活かせる、しかも諧調豊かなFINEPIX-SProに落ち着きました。

これからはNikonの仮腹じゃないボディ、センサー、レンズのシステム全てピュアFUJIFILMのXシリーズに大きな期待を寄せているが故の心の叫びであります。
 

投稿: まよねえず | 2013年12月18日 (水) 01時59分

もやしさん
 はいXF35/1.4はAFの速さより、描写を優先させて珍しいレンズですね。レンズ全群を一生懸命動かしていますね。

投稿: 小原玲 | 2013年12月18日 (水) 13時14分

カメラくんさん
 はい、今の富士のカメラ作りはもっともっと評価されていいと思います。これをユーザーにもっと知っていただきたくて、この私はブログを書いています。こういうカメラが無くなったら私は写真を撮るのが嫌になってしまうだろうと。

投稿: 小原玲 | 2013年12月18日 (水) 13時15分

まよねえずさん
 はい、私は当初はRAW現像ソフトを熱望していました。
 でもJpegでの作業が普通になってきたら、もうこれでいいじゃないかとも思っています。なぜならRAW現像ソフトの処理はとても遅いからです。カメラ内再現像でやった方が速いので、最近はもっぱらそれです。
 大量納品の必要のある人物のときなどは、後処理がいらないように撮影時の条件を整えてJpeg納品できるように撮っています。
 ネイチャーの時にはそこまで追い込めないのでRAW+Jpegで撮って、カメラ内現像です。撮影後すぐにこれをやる習慣ができると、結構楽になります。
 RAW現像ソフトの要望はとても多いようなので、開発者の耳には届いています。でも当座はだまされたと思ってJpeg使用のワークフローを考えて乗り切ってみた方が、待ちわびるよりも気が楽かと思います。

投稿: 小原玲 | 2013年12月18日 (水) 13時20分

この記事は心打たれました。
同時に、Xシリーズに移行してレンズを買いそろえて良かったと思いました。

数年後、XFレンズが資産として価値があるか、どうか、そのためにはマウントが生きていなければならない。
フジにはできるだけ頑張って欲しいと思います。

以前使っていた4/3システムのレンズは価値が半減しました。しかし、デジタル補正をしない描写は期待を裏切らないものでした。マイクロ4/3になって、レンズは小型化しましたがほとんどのレンズが、デジタル補正ありきの仕様です。
素人には、デジタル補正があっても使い勝手とコストが安ければ問題なし!と思う人も多くいます。

しかし、手の届く金額と使い勝手の良いコンパクトさで、光学補正のみのレンズが手に入るXFレンズは、満足度というか安心感が違います。
「良く写る」それがブレなければ、後は腕の問題、いろいろ納得がいって愛着も沸く。
これでダメなら仕方無い、そう思わせるシステムであって欲しいと思います。

投稿: じゃいろ | 2013年12月18日 (水) 22時55分

じゃいろさん
 デジタル補正した写真は「立体感」がなくなりますね。
 そのあたり富士はしっかり考えてくれています。ただこれを評価してくれるカメラ雑誌などがないのが問題ですね。

投稿: 小原玲 | 2013年12月19日 (木) 08時31分

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