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2013年12月12日 (木)

記憶色:Xシリーズにはとてつもない「秘伝」が込められている

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 写真は今週号の「週刊文春」の広告ページとグラビアの「原色美女図鑑」の見開きページの上に、大日本インキ化学の「Color Chart」を置いて写真に撮ったものです。

 私は10年ぐらい前のデジタルカメラの初期の頃には、こうやって「記憶色」の肌色を学んでいました。印刷会社の製版の人がモデルさんの肌色をどんなインクの配分の色にしているかを、このチャートで見て推測していくのです。

 そしてCが○%、Mが○%、Yが○%、Kが○%の肌色はこんな色と覚えていったのです。これでいくつか良く使われている肌色を頭に叩き込むと、こんどはコンピュターでPhotoshopのモニターで「情報」を見ながら、CMYK数値で開いているデーターの肌色がどんなものだが判るわけです。実際には「あの色よりYが多いからちょっと黄色っぽい」「あの色よりMが多いからちょっと赤っぽい」といった具合です。RGB数値では色が想像しにくいので、あえてCMYK数値で覚えるのです。
 これのモデルさんの肌色が一発で出てくるカメラは当時はありませんでしたので、通常は製版の段階でこれを修正します。有名な人物写真家には担当のプリンティングディレクターという製版のスペシャリストが印刷会社にいたものです。
 このノウハウが書かれている参考書もどこにもありません。製版の人の「秘伝」だったりします。しかも肝心なところは教えてはくれず「見て覚えろ」みたいな世界だったそうです。
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 ところが、この難しい印刷用の肌色が簡単にだせる方法があります。それは富士フイルムのXシリーズのX-A1の「美肌モード」を使うと、女性モデルさんの印刷原稿そのものようなデーターが一発で出てきます。
 以前にも記事にしたこの琴子の写真ですが、実は私が覚えている「肌色のCMYK値」の基準値の一つにとても近かったりします。なのでこのカットを最初に見た時に、「富士フイルムさん、そこまでやりますか」と思ったものです。
 私が昔カラーチャートを見て必死になって覚えて、作り出していた色を、「美肌モード」一発で出してくれるわけですから、実はとても凄いことなのです。
 先日の「青空の記憶色の階調」(色は作れてもあの階調はRAWからでも作れない)の問題もそうなのですが、実際にカメラデーターから印刷原稿を作っていた者からすると、富士のXシリーズのJpegにはとてつもない「秘伝」が込められているのです。その秘伝の内容はどんな本にも書いてありません。
 私がXシリーズを高く評価するのは、そのような「秘伝」を自ら学ぼうとして、辿り着けなかった経験があるからです。
(X-A1 XC16-50 SP美肌モード使用)

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コメント

カラーチャート、ぼくもそれを持っています。

ぼくは、元々あまりパソコンで画像をいじるのが好きではないので、マウス持つ時間あるなら撮影に行きたい方で
でも、ポートレートだけはやっぱり肌の色を煮詰めていくものだと思ってました
それが、カメラ内のJPEGで完結てきるなんて
すごいですよね
長年の色のノウハウが小さなカメラにも詰め込まれているんですね
よく人から、ポートレートやるならキヤノンにしなよって言われるのですが、両方使われてたことある小原さんがフジがいいとおっしゃるのですから、やっぱりいいですね、フジの記憶色

投稿: 哲☆平 | 2013年12月12日 (木) 23時52分

哲☆平さん
 はい、キヤノンもJpegなら結構いい肌色が出てきます。青空とかは全然だめですが。でもRAWからだと、ちょっと油断すると肌色にKが入っているようなデーターが出て来たりもしますね。肌色にKが入ったら、とんでもないダメな色になりますね。
 製版の秘伝を少しかじった私から見たら、Xに入っている秘伝はとてつもないものです。私はそれがどんなものだか判るから、RAWからの無駄な努力をやめてJpegに切り替えることが出来ました。
 

投稿: 小原玲 | 2013年12月13日 (金) 00時28分

こんにちは!
今年は結局カメラを買わずにがんばりました(笑)
が、こちらのブログで教わったようにフジの発色が気になります。今も売価4万円前後と手頃になったフジX-S1、HS50EXR、パナFZ200で、買うか後継機を待つか悩んでます。我ながら優柔不断で困ってます(^^;

***

先日、古本屋で小原さんの昔のアザラシ写真集を見つけて買ってきました。このブログなどで見る最近の写真とは少し違いました。宝塚ファンみたいですが、撮る人の変化(成長)も写真の楽しみですね。
最近の写真は「嬉しい楽しい大好き」というアザラシの気持ちが、小原さんの共感と一緒に写り込んでいる感じがします。

アマゾンで電子書籍版「アザラシの赤ちゃん」が出ていますが、新しい本なのでしょうか?
販売頁の説明文を英語やフランス語にすれば、紙の本と違って簡単に全世界で売れそうです。日本より売り上げ伸びそうな気が(笑)

スマホやタブレットなどの表示性能の問題で、写真集の電子書籍はまだ少ないです。でも、安価な電子書籍をスマホで見て、紙の写真集を買いに行く事もあります。
それに、入院や単身赴任など本を置けない状況だと、電子書籍は場所を取らなくてありがたいです。

投稿: (^・^) | 2013年12月13日 (金) 17時01分

(^・^) さん
 私のアザラシの写真撮影に使ってきたカメラは、
1)ライカRでの銀塩時代
2)EOSでの銀塩時代
3)EOSでのデジタル時代
4)富士Xでのデジタル時代
とあります。この中で作風が似ているのは1)と4)なんです。
どちらも「好き!」が写っています。2)3)は熟れた感じの写真が多いのですが、古くからのファンには1)との違いを指摘されたことがあります。
 電子ブックの「アザラシの赤ちゃん」はほとんどが1)と2)の写真がほとんどです。でも1)のものが多いです。

投稿: 小原玲 | 2013年12月13日 (金) 19時11分

アマゾンから電子書籍kindle版を購入しました。
いい表情がたくさん\(^ー^)/

ありがとうございます。

投稿: (^・^) | 2013年12月13日 (金) 23時10分

(^・^)さん
 お買い上げありがとうございます。

投稿: 小原玲 | 2013年12月13日 (金) 23時42分

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