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2014年1月12日 (日)

こんなふうに撮影しています

コメント欄に問い合わせがありましたの、私の撮影の様子について書きますね。

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 この数日撮影していた地獄谷温泉の様子です。これでも人は少ない時間帯です。多い時はもっとぎっしりになります。この野猿公苑のスタッフの方が撮った写真が国際的な写真コンテストの最高賞を撮り、それから海外からの観光客やカメラマンがぐっと増えました。
5598_647814931921131_1067946979_n そんな中で私が他のカメラマンに比べて撮影中に違うのが、カメラ位置の「高さ」についての配慮です。他のほとんどの方が目の位置にカメラを構えているのに対し、私だけは、「コンデジ構え」をして、カメラの高さを低くして撮っています。
 上記のスタッフの方が「定点カメラに写っている小原さんの構えが一番アマチュアっぽいのが面白い」とおしゃっていました。
 はい、EVFがないX-A1ホワイトにXC50-230mmズームで撮っているから必然的に、コンデジ構えになりますが、この写真のようにX-E2でもEVFではなく、背面液晶でカメラを低くして撮っています。
 こちらは昨日なので雪がやんでしまっています。やはり雪が降っていた一作日の絵の方が面白いですね。
 私は今写真を撮るのに必要な技術的なノウハウは、「カメラの高さへの配慮と、被写界深度の知識」ぐらいだと前にも書きました。
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 カメラ高さで言えばこのカットも、撮影場所の制限があって、これ以上低くできなかったのですが、目の高さからぐっと下げて、ほとんど足元の高さからこれを撮っています。
 この写真もX-A1 XC50-230mmズームです。
 これと似た写真が岩合光昭さんの「スノーモンキー」の表紙に使われています。有名な写真です。あの写真がナショナルジオグラフィックで発表された時には私も驚いたものです。あのカットはライカR8にAPOエルマリートR180mm/2.8で銀塩で撮られ、縦位置構図にトリミングされています。
 そのような名レンズ、カメラで撮った名作写真に、このX-A1で撮った写真は遜色がない描写もしていると私は思っています。
 このようなサルの赤ちゃんは動きが早く、とてもピント合わせが大変です。このような時にX-A1ではAFフレームを広くしておくのをお勧めします。それがコントラストAFを快適に使うコツだからです。これは位相差AFとの違いゆえです。AFエリアが広いからといって、このサルの赤ちゃんの写真を見て判るようにピントはしっかり目に来ます。センサーで合わせるピント精度の良さがあるからです。いくらAFエリアを狭くして位相差AFで目にピントを合わせたつもりでも、実際にはセンセー面との調整誤差があって、ピントが目に来ないことがほとんどです。それはサルが動いたからではなく、そもそものピント精度だったのだなあとX-A1を使いだして気付くようになりました。
 カスタムセッテイングは基本はProviaとデフォルトで撮って、必要に応じてカメラ内RAW現像か、PhtoshopでJpegを少しだけいじります。
 ただ表現によってそういうセッティングは変わります。何が「好き!」なのか判らないとセッティングは決まりません。セッティングで強調するのはその「好き!」な部分だからです。
 なのでまずは好きなものをどんどん撮ることです。好きなもののことはいつでも考える。そうしているうちに、自分はサルの何が撮りたいのかが判ってきます。そしてそのカットのために最大限の努力をします。
 たとえば私の場合でしたら、先日の吹雪の中の親子の写真を撮るために、ずっと天気図とにらめっこしていてチャンスを狙っています。そして吹雪のチャンスを撮るために夜間のうちから近くまで来て待機して、朝一番から撮影します。
 雪が降らなかったら、降るまで何日でも待ちます。つまり、意識しているのはカメラの選択と、それを構える高さと、自分が撮りたいものを理解することと、撮るための努力と時間です。
 

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コメント

有難うございます。今、目頭が熱くなっていて、、、
バイブルにします。

投稿: 湖のそばで | 2014年1月12日 (日) 12時46分

2枚目と3枚目のお猿の写真、すばらしいです。
やっぱり実際に写した写真は、カメラ性能に関する百万言の言葉より雄弁です。小原さんの写真スタイルを軽々しく批判するどこかのコメントなんか、ぶっ飛ばす力があると感じました。

投稿: オプトマン | 2014年1月12日 (日) 13時23分

こんにちは。お疲れさまです。撮影アングルを相手に近づける事で伝わるものも大きくなるのですね。一部報道写真や私のような素人作品では、撮影者と被写体の距離感というか別の世界である(観察者である)ことを見る側が否応無く意識させらてしまう写真が多いのですが、小原さんの写真を見ると同じ空間で一緒にいるような一体感が感じられますね。

投稿: もやし | 2014年1月12日 (日) 14時02分

感動的な写真と言うのはそれを撮った人も感動的だと思って撮ったと言う事なのでしょうか。写真を見た人が感動する気持ちは撮った人が感動した思いと共感出来ていると言う事でしょうね。感動的だと感じる感性はその人が生きて来た幼い頃からの生活環境や生まれ持った感性(性格)によるものなのでしょう。
他人の物真似ではなくその人その人の感性をぶつける事が感動的な写真に成ると言う事でしょうか?つまり人生でも自分を出さなければ友人が出来ない様に写真も自分を出さなければ良い写真は撮れないと言う事なのでしょうか?小原先生はどう考えられていますか?宜しくお願いします。

投稿: すが | 2014年1月12日 (日) 15時15分

こんにちは、今日X-E2を成人式のスナップに使いました。ニコン一眼と併用でしたが、結局ニコンは使わなかったです。X-E2の光が当たった肌色の美しさに、感動しました。たまに電源オンオフの挙動がおかしいところがありましたが、満足です。
RAWから持ち上げても、この肌色は正直再現むつかしいのではないでしょうか。
このカメラで僕の婚約者も美しく撮りたいです。^_^

投稿: kou | 2014年1月12日 (日) 15時44分

湖のそばでさん
 どうもありがとうございます。
 シンプルですが、このくらいのことを撮影中に考慮するだけで随分写真は変わるものだと思っています。

投稿: 小原玲 | 2014年1月12日 (日) 16時05分

オプトマンさん
 2、3年前に公開された「LIFE」というBBC系の映画の監督さんと対談したのですが、その時に互いの作品の目線の高さが同じだねと話題になりました。生きものを撮る最大のコツが目線の高さだと思います。

投稿: 小原玲 | 2014年1月12日 (日) 16時07分

もやしさん
 ありがとうございます。はい、被写体との親近感とか、いかに「好き!」かというところの表現を考えています。そのためには適度な距離感と、過剰な後処理をしないことを心がけています。
 自然な見え方にしないと雰囲気は伝わりません。そのためには富士のJpeg任せっぱなしは良かったりします。

投稿: 小原玲 | 2014年1月12日 (日) 16時15分

すがさん
 私の写真のファンの方は、やっぱり過去の報道カメラマン体験があってこその今の可愛い写真とおしゃってくださいます。
 私はずっと好きな被写体、その時関心のある被写体だけを撮って来たカメラマンです。若い頃はそれが社会であり、人間であり、そして動物になり。
 でもずっと自分の中では繫がっています。写真ってそういう撮影者の人生観がでるものだと思っています。

投稿: 小原玲 | 2014年1月12日 (日) 16時19分

kouさん
 ありがとうございます。
 RAWからでも色は近づけられますが、色の中の立体感みたいなところに富士のJpegの魅力があると思っています。なので撮影時にできるだけセッティングや露出を追い込んで、Jpegを少しだけPhotoshopで調整する使用方法を私はよく使っています。

投稿: 小原玲 | 2014年1月12日 (日) 16時31分

こんにちは。
犬に警戒感を与えなためには、目線の高さを犬と同じにすることです。
猿の場合も同じですね。小原さんがおっしゃっていることが理解できました。

私の初めてのカメラはフジペットです。今から50年以上前、小学生の時です。

投稿: ボケ味 | 2014年1月12日 (日) 16時54分

ボケ味さん
 そうなんです。それが大きなカメラを持つと、そんなことまで忘れてしまうんですね。小型なカメラというのは、色々発想を自由に、自然にしてくれます。

投稿: 小原玲 | 2014年1月12日 (日) 17時20分

忠実に執拗に追いかけてあきらめないプロの姿勢は学ぶところが大きいです。ありがとうございます。小原写真教室に通った感じがします。列車撮る人のことを思い出しました。
昨年、あるレンズの使い方がうまくいかなくて、あるお寺に通って納得いくまで撮りました。そうやって初めて画角が判ったので、こちらの記事はあわせてとっても勉強になります。
先日の写真、風雪に耐えて(風雪も楽しんで、かな)湯につかるお猿さん親子。ドラマを感じますね。
私も遊ぶとき(ダイビング、スキー)は、タイミング、天候を読んでしぶとく待機することが多々あり、まったく苦になりません。遊ぶように、写真を撮るのも計画するのですね。

投稿: ごん | 2014年1月12日 (日) 21時00分

ごんさん
 はい、写真って好きなものを伝達しあう文化だと私は思っています。
 なので遊びのような感覚はとても大事ですね。

投稿: 小原玲 | 2014年1月12日 (日) 21時27分

いやぁ、まるで人間たちが猿を包囲しているみたいですね(笑)
いくら人に慣れているとはいえ、これでは嫌でも緊張するでしょう。
人間だって露天風呂に浸かっていたらいつの間にかカメラマンが……
なんてことになったらビビっちゃいますよ。

ほのぼのとした写真はガツガツしていたら撮れないでしょね。
小さい子に話しかける時ってついしゃがんでしまいますが、
その方がお互いに緊張感がほぐれるし親近感が湧くので話がしやすくなる。
写真を撮るのは相手とのコミュニケーションでもあるので、
目の高さを相手に合わせることは大事だと思います。

投稿: hironeko | 2014年1月12日 (日) 22時43分

hironeko さん
 ほんとそうなんです。そのことに気付くかどうかですね。
 低くなるのは、友達になる基本ですね。
 今後とも宜しくお願いします。

投稿: 小原玲 | 2014年1月12日 (日) 23時46分

ayaGです。
AFフレームについて、私の今までの方法とは違う考え方が書かれております。
>このようなサルの赤ちゃんは動きが早く、とてもピント合わせが大変です。このような時にX-A1ではAFフレームを広くしておくのをお勧めします。それがコントラストAFを快適に使うコツだからです。これは位相差AFとの違いゆえです。AFエリアが広いからといって、このサルの赤ちゃんの写真を見て判るようにピントはしっかり目に来ます。

〜とありますが、これはシングルAF時に目の周囲は肌色で目以外にコントラストの強いものがないから、と理解してよろしいでしょうか。
目の周囲に強い色の模様があったり、黒い鼻が突き出ている動物の場合はそれに引っ張られるというようなことはないのでしょうか。

お時間のある時に書き込み、あるいは、記事でも結構ですが、触れていただければ幸いです。


投稿: ayaG | 2014年1月13日 (月) 13時28分

いつも大変勉強になっています。
猿の親子のお写真は、ため息が出るほど素晴らしいものですね。
親子の愛情までもつぶさに伝わってきます。
さて、ご相談があるのですが、X-A1+XC50-230mmでは、全く問題ないのですが、X-E2+XF55-200mmでは、うまくピンが来ません。例えば猫の目を狙っても、レンズが行ったり来たりで全くピントが合いません。これはレンズの異常でしょうか。

投稿: Came吉 | 2014年1月13日 (月) 20時39分

ayaG さん
 こういうのは経験則で判断することだと思います。
 私の場合、ピントが合わないと思ったら、すぐに拡大するで、ストレスなく使えています。

投稿: 小原玲 | 2014年1月13日 (月) 21時56分

Came吉さん
 まず確認すべきは、
●マクロモードになっていないか? これはよくあります。
●AFエリアを拡大しても同じか?
それでもX-A1より合いにくいのでしたら、ちょっとおかしいですね。

投稿: 小原玲 | 2014年1月13日 (月) 21時59分

今晩は。
何時も面白い話題をありがとうございます。
この記事のカメラポジション、コンデジ撮りに我が意を得たりという気持ちです。
主にコケの胞子体を中心に撮っておりますが、このボディーがベストです。
構えはウエストレベル一辺倒ですから、そんな撮り方をする人間には最適のボディーです。
X-M1が発売されてすぐに購入し、M1二台のみで最近は撮影しています。
お見せさせて頂いた切っ掛けは引き伸しレンズの記事からでしたが、これからもカメラ、レンズのお話を数多くお伝えくださることを願っております

投稿: buuboro | 2014年1月14日 (火) 02時12分

小原先生、記事に関係のないことで、返信くださいましてありがとうございました。教えてくださったことを元にもう少し調べてみます。

投稿: Came吉 | 2014年1月14日 (火) 04時43分

buuboro さん
 ありがとうございます。
 X−M1が出てテストしたときに、私は富士の方に、こういう「ティルト液晶はプロこそ使いたいものなので、上位機にも欲しい」と要望しています。私の場合、動物の目の高さで撮るのに便利です。
 現在はX-M1, X-A1だけですが、今後上位機にも欲しいなあと思っています。
 今後とも宜しくお願いします。

投稿: 小原玲 | 2014年1月14日 (火) 07時50分

Came吉さん
 機械ですので、故障がないわけではありませんので、上記を試しておかしいと思ったらサービスセンターに相談してみてください。
 富士はサービスもいいと思っています。

投稿: 小原玲 | 2014年1月14日 (火) 07時52分

おはようございます。

自分が露天風呂に入っていると、たくさんのゴリラがカメラを構えて、露天風呂を取り囲んだ。でかいレンズで狙われてバシャバシャ派手に撮られる。そんな状況を考えたら、温泉にリラックスして入っていられません。たぶん殺気立ってものすごい形相になり、二度と温泉に入らないと思います。寒さが厳しいのか、猿は気が強いのか、猿も大変だろうな。
写真を見てそんな風に思いました(^^;

X-A1で、いつものように公園のハクセキレイと戯れてきました。地面にカメラを置くように構え、走り回るハクセキレイを狙います。お互い、鬼ごっこみたいなお遊び感覚です。
X-A1に標準ズーム(XC16-50)、AFが早いSP(スポーツ)モード、他の設定はデフォルトのまま。AF枠は標準のまま中央一点です。
左に飛び出すバリアングルディスプレイより、はるかに追いかけやすいです。AFと被写界深度に気をつければ、面白い鬼ごっこになりそうです(笑)
結構外しましたが、徐々に撮れるようになりました。AF枠を大きくして、もう少し練習すれば撮れそうです。
今日中にブログにアップしたいと思います。

投稿: (^・^) | 2014年1月14日 (火) 08時14分

ズームレンズを付けているカメラを手に持っている写真。
とても参考になります。
アピール性十分ですね。
ペンタ部が無くても十分仕事として使えるオーラを出していると思いました。
Pro-1にこのレンズをつけた写真もアップ希望します。
よろしくお願いします

投稿: うら | 2014年1月14日 (火) 09時14分

(^・^)さん
 ありがとうございます。
 はい、X-A1のティルト液晶はとても便利ですね。私もよく使っています。昔のウェストレベルファインダーのように頭を下げて撮影できるのがいいですね。

投稿: 小原玲 | 2014年1月14日 (火) 09時34分

1月11日(土)に、地獄谷で富士フイルムのミラーレスカメラのお話をお聞かせ頂き、小原さんと名刺交換させて頂きました広島の亀井です。
現地で2枚目の写真をスマホの画面で拡大して見せて頂きましたが、湯気が立ち込める温泉に静かに漬かり、親子の情愛が感じられる、気品のある優しい雰囲気の素晴らしい写真でしたので、あの写真は大事に保管され、しかるべき場所で発表されるものと思っていました。
まさか翌日にブログで公開されるとは思ってもいませんでした。
ご承知のように、私はキヤノンの1DXに70~300mmズームのヘビーな組み合わせ(重量約2.8Kg)でしたが、地獄谷で小原さんの写真を拝見させて頂き、目から鱗でした。
富士フイルムのミラーレスカメラの実力と小原さんの写真には、参りました。
さすがにプロの写真、特に構図は違いますね。
私も富士フイルムの新しいミラーレスカメラの発表を待ちたいと思います。

投稿: うさぎさん | 2014年1月14日 (火) 14時59分

うさぎさん さん
 はい、私が構えていたX-A1+XC50-230 が1.1kgですので、一日中構えていると手の疲れで差がつきますね。
 やはり軽いと撮る方の気分も、自由になり、写真が変わるような気がします。写るものが違うのなら、重くても使うのですが、重いものの方が疲れているので、写らないと思っています。

投稿: 小原玲 | 2014年1月15日 (水) 08時07分

こんいちは、いつも楽しく拝見しています。

小原先生の作品を拝見してX-E2を購入しました。
Jpegの画質が素晴らしいので、後処理がいらず
重宝しています。

さて、先日XF55-200mmで撮影していましたら
どうしても合焦せず、ふと思いついてAFエリアを
最小にしたら合焦しました。

被写体は公園にある大きなタイヤを使った遊具です。
人物の場合は顔キレイナビで解決したのですが
小原先生がおっしゃっているのと逆なので、疑問に
思いました。

あと、このレンズはフードを逆さに付けて収納する時
立て付けが悪くなかなかはまりません。キャップも
カチッと収まらず外れやすいので紛失してしまいました。

この点、小原先生の感触はいかがでしょうあ?

投稿: ゴロー | 2014年1月16日 (木) 10時09分

ゴローさん
 X-E2+55-200の時には位相差AFが入っているから、小さくする手もありますね。X-A1はコントラストAFなので、コントラストがない被写体の時には広くした方が合いやすいわけです。
 それか顔きれいナビが顔を探してくれたのも効果があったかもですね。
 フードは私は収納時も逆さにしません。元が報道カメラマンだったので、速写優先で。でも立て付けが悪いとの話は伝えておきますね。

投稿: 小原玲/Rei Ohara | 2014年1月16日 (木) 10時46分

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