« デジタルーデジタルのインクジェットプリントはつまらない | トップページ | CP+ 報告(2) キャメラびとの人気の凄まじさ »

2014年2月17日 (月)

CP+ 報告(1) X-Photographer talk

Image1

 CP+の富士フィルムブースでのトークを堪能しました。私が聞きたかったのは今回海外から呼ばれた写真家たちのトーク、どんな話をされるのか興味津々でした。特に今回来られた方々は、一眼レフをすっかりやめてXに変わったという人たちです。その点で私と通じます。
 こちらはKevin Mullinsさん。英国で活躍されているウェデイングフォトグラファーです。日本では結婚式写真家というと、プロのアルバイトみたいな感じに取られかねませんが、現在世界的に一番稼ぐ写真のジャンルはウェデイングだと言われています。Kevinさんのような超売れっ子になると、世界中のお金持ちの結婚式の写真撮影の依頼が来るからです。
 どんな写真を撮るのかと思ったら、これが素晴らしい。一切のポーズをつけず、ドキュメントタッチのスナップです。それが美しいモノクロと、気配を消した撮影で、結婚式のドラマの一コマ一コマを捉えています。
 私もかつてはライカ使いのドキュメント報道カメラマンだったので、彼の撮影手法とスタイルにとても共感しました。
 特に彼はX100sの無音シャッタ−を有効に使い、時にはセルフタイマーを押してから、足元で靴に挟んで、撮影禁止の教会のバージンロードの二人を撮っていたりしました。それがまた素晴らしい写真でした。
 最後に彼が語ったのが「Fuji X-Series make me enjoy photography more」という言葉でした。「Xシリーズは彼の写真撮影業をより楽しく変えてくれた」というような意味です。この言葉につくづく共感しました。
Image4
 そしてこちらはベルギーの売れっ子広告写真家のBert Stephaniさん、彼が語っているのは広告で多灯ライティングのセットで撮る写真と、自分がプレイベートで撮る写真とのギャップ。そのギャップを取り除いてくれたのが富士フイルムのXシリーズだという話でした。
 これってKevinさんが言っていることと通じますね。この言葉もとても共感できました。
 そしてもう一つ興味深かったのが彼が、デジタル一眼レフをやめてXシリーズで広告写真を撮るようになったときに、最初はクライアントが「そんな小さなカメラで撮って大丈夫か」と言うのでは?と友人たちに言われたり、彼自身も心配ではあったが、撮った写真を見たクライアントは一切不満を言わなかったという話。
 同じことは日本の商業写真家からも良く言われるのですが、本当にいい写真を撮っていればどんな大きさのカメラで撮っているかを気にするクライアントなどいないということです。
Image6
 Bartさんが撮って畳3畳に伸ばされた「Xプリント」の前で記念写真。このカットはカメラのJpeg撮って出しからのプリントですが、この写真の裏に展示されていたKevinさんの大判モノクロプリントと合わせ、CP+で展示されていた大判プリントで一番綺麗だったと思います。
 昨日もプリントのことを書きましたが、私の目から見てダメだったのが、他社ブースで高画素フルサイズセンサーのモデルで撮っていて、同じぐらいの大きさに伸ばされた風景写真ですが、インクジェットプリントでシャープがかかり過ぎていて、とても質感が悪かったです。せっかくの高画素センサーの写真も、「デジタルーデジタル」のプリントでは、そのセンサーを生かしきれていと私には思えました。 

|

« デジタルーデジタルのインクジェットプリントはつまらない | トップページ | CP+ 報告(2) キャメラびとの人気の凄まじさ »

コメント

今回のCP+は本当に行きたかったです。
カメラを触ったりする以上に、写真を見たりトークイベントを聞くのは貴重だと思うので。
Kevin Mullinsさん、X-photographersの中でも一番好きな写真家です。
トークイベントに参加したかったです。。

投稿: カメラくん | 2014年2月17日 (月) 07時06分

「カメラは大きい方がいい」というのは中身よりも見た目重視で
面子を重んじる中国的価値観に等しいですね。
今日、一年ほど前に某フルサイズ高画素一眼レフで撮った息子の写真と
X-Proで撮った息子のJPEG撮って出しの写真を我社の中国人スタッフ3人に
どっちがどっちと教えずに見てもらったところ、X-Pro1の方が
「色がキレイ」「立体感がすごい」「髪の毛のふわふわや服の手触りを感じる」
などと答えました。
3人とも事務系スタッフの女性で、ヲタク的要素はゼロ。
スペック等の先入観がない、普通の人の普通の感覚での評価です。
そして、「自分の子供の写真を撮るならこっちのカメラの方がいい」と
言っていました。

投稿: hironeko | 2014年2月17日 (月) 22時00分

カメラくんさん
 Kevinさんのトークはとても良かったです。
 私も聞いていて、なんど頷いたことか。
 本当に仕事でXシリーズを駆使してきた人なので、言葉に重みがあります。後で雑談した時には、ライカではなくXがいいとおしゃっていました。
ライカは高すぎるし、X100sの方がシャッタ−音静かですから。

投稿: 小原玲/Rei Ohara | 2014年2月18日 (火) 03時08分

hironeko さん
 ほんとそうなんです。機材への先入観を抜いて、どの写真が一番好き?と聞くのってほんと大事です。それを忘れてしまったのが、日本の写真界ですね。
 このトークの外国人Xphotographerの二人は、自信の目でそれに気付いて、一眼レフをやめてXだけで仕事をしている方々です。私も同じです。
 

投稿: 小原玲/Rei Ohara | 2014年2月18日 (火) 03時11分

小原さんを含めてX-Photographerの方々の多くが一眼レフからXシリーズに移行し、ちゃんと仕事で使えている。
その事実を踏まえて、未だにXシリーズは一眼レフには遠く及ばないと言っている素人が多いことに驚きます。
X-T1が出ても、今のところその評価は変わらずですね。

X-E1からXシリーズを使い始めて、慣れて愛機となるまで私も時間がかかりました。
今までのカメラに比べて明らかに良い絵が出せる、その一点突破で、操作性の悪さを個性ととらえて使いこなすことができてきたと思います。
不満の多くはファームアップが解決してくれました。

今のデジカメは使い捨てのように変遷していきますので、使いこなすに至らないうちに次の機種が登場し、オークションを駆使すれば、マウントの入れ替えもローコストで行えてしまう。
いつまで経っても写真に向き合わず、カメラに向き合っているような状態。そんな風に思います。

私はXに出会って、撮りたいものに向き合えるようになって良かったと思っています。

投稿: じゃいろ | 2014年2月19日 (水) 01時25分

じゃいろさん
 はい、海外からの二人が伝えたかったのもその「撮りたいものに向き合えるようになってよかった」という言葉と通じると思います。私も同じです。
 これは写真で一番楽しいことですね。

投稿: 小原玲 | 2014年2月20日 (木) 10時18分

Thank you Rei-san for your kind words and it was very good to meet you.

投稿: Kevin Mullins | 2014年2月27日 (木) 21時04分

Thanks, Kevin. Yes, very good to meet you.

投稿: 小原玲 | 2014年2月28日 (金) 03時17分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: CP+ 報告(1) X-Photographer talk:

« デジタルーデジタルのインクジェットプリントはつまらない | トップページ | CP+ 報告(2) キャメラびとの人気の凄まじさ »