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2014年2月 1日 (土)

モノクロのアザラシ

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とにかく眠ろう
そしたら何かよくなっているはずだから
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だからこのまま
ずっと二人で
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一緒に帰るっていいね
帰る場所が一緒って、もっといいね

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 「white smile アザラシの赤ちゃんの独り言」(ワニブックス)からです。
 妻の堀田あけみが文章を、私が写真を担当した夫婦合作です。この本はとても面白い作り方をしていて、妻は私の写真を見ないで文章を書いています。
 女性編集者が「上司に怒られた時」「雨でブルーな時」などといくつかのシチュエーションを提示して、そんな時にかけてあげたい文章の依頼を妻にしました。
 その文章と私の写真を合わせて構成したのがこの本なのです。
 こういう文章って写真を見てしまうと絶対でてきません。私なら「おかあさんと一緒に・・」とか書いてしまいますよね。
 そして、私の今までの本の中でこの本だけモノクロ写真を使っています。撮影はEOS1nと各種レンズ、フィルムは富士のネオパンプレストと、コダックのプラスXと混ざっていたと思います。何年かに分けて撮っているので、その年の気分で持って行ったフィルムが違うからです。
 それにしても銀塩時代はEOSも「繊細な描写」を持っていましたね。とてもいい質感です。
 印刷は一度私が水彩紙にインクジェットでプリントしたものを、製版スキャンしてデーターにしました。私が作った見本用のプリントを見た、プリントディレクターが「このプリントそのものをできるだけ再現したい」と提案した方法なんです。
 フランス製の水彩紙アルシュに自分でコーティングした紙です。当時はまだインクジェット用の高級紙が無かったからです。アルシュのコットンペーパーの質感の柔らかさが加わって、不思議な質感が印刷されました。まだデジタル写真の黎明期だったので、データー入稿が安定していなかったこともありますね。
 今振り返ってみるとモノクロもいいですよね〜。
 今趣味として一番欲しいカメラがあるとしたら、私はライカMモノクロームです。それはカラーフィルターがセンサー前にない、光情報だけのモノクロームが出せるカメラだからです。でもさすがに高価すぎて、お遊びのためだけに買うことはできません。(モノクロの仕事なんて、後にも先にもこの本だけですし、ライカMモノクロームでは望遠撮れませんし)
 なので各カメラメーカーさんにはモノクロ専用カメラの開発を考えてほしいなあ。
 今一番その点でいいのはシグマさんのFoveonセンサーですね。あのカメラのカラーはちょっと個性があり、扱いが大変ですが、モノクロはとても素晴らしいです。
 ソニーさんからもモノクロ開発の噂がありますね。Mマウントユーザーをα7で引き込んだのだから、当然来るべき発想ですよね。
 でもモノクロってカラー以上に、レンズの善し悪しの差が現れます。なので現在一番レンズの勢いがいい、富士のXシリーズにはモノクロバージョンがぜひ欲しいですね。Xシリーズなら手の届く値段で買えそうだから。

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コメント

こんにちは。
一枚目の写真とても可愛いですね。とにかく眠くてしょうがないんでしょうね(笑)4つ下の弟が子供の頃の寝顔にそっくりでとても懐かしく思い出しました。今では2子の父親になっていますが。

投稿: すが | 2014年2月 1日 (土) 16時29分

こんにちは。最初の写真、雪の質感や白い赤ちゃんの毛並みが逆にモノクロによって際立っているようで、とても良いですね!流氷での撮影、モノクロの雰囲気が大変素敵ですね。私も当時はライカのモノクロは欲しかったですが、まだフィルムが手に入りますので、M6で楽しんでいます。今日のX−T1のトークショーに参加してきましたが、富士の方の、フィルムを作っていましたという過去形を慌てて現在進行形に言い直しているところは笑えました。。。X−T1の実物を見て触って撮影してみました。ファインダー、レンズ前に手をかざして動かしても違和感無しと言うに止めます。富士の方も出来あがった写真が全てです、開発陣営は今できる全てを出し切ったと熱く語っていらっしゃいました。(こういうのに参加したのは初めてで、結構面白いですね)

投稿: もやし | 2014年2月 1日 (土) 17時14分

僕にとって、なんとタイムリーな話題
まさに今、マップカメラでライカを見てたところです
高いですね、しかも品薄だし
M8でもいいかなーとか考えて、踏みとどまったところです
MもMモノクロームも本日お持ち帰りできます、の札貼ってありました(笑)

ライカのX1、X2は共にモノクロ専用に近い感じです
このエルマリートも実に素晴らしです

夢がかなうなら
X100sに、50ミリバージョンと、それこそモノクロ専用をラインナップして欲しいくらいです。


写真って、タイトルやキャプションてすごく大事ですよね
それによって、見る側に生まれる物語が違って来ると思います

投稿: 哲☆平 | 2014年2月 1日 (土) 17時50分

眺めていると「とにかく眠ろう そしたら何かよくなっているはずだから」写真の赤ちゃんの表情と共に厳しい環境を思い描いて、とても心に残りますね。こういう写真と共に心に響く短い一言が、子供達の想像力を豊かにしてくれるような気がしますね。あ、私「アイコ十六歳」世代ですので、なおさらかも。。。戻りたいですね〜。

投稿: もやし | 2014年2月 1日 (土) 19時21分

私もDP1のモノクロ、気に入ってました。
でも今となっては、遅過ぎて使う気になれない。
で、X100SとSilver Efexで妥協してますが、
FOVEONの立体感に遠く及ばない。

投稿: 19世紀の男 | 2014年2月 1日 (土) 20時59分

すがさん
 ありがとうございます。実はこういう「何々に似ている」という感想はとても嬉しいのです。写真に引き込めた証拠ですので。

投稿: 小原玲/Rei Ohara | 2014年2月 2日 (日) 08時36分

もやし さん
 私と一緒に「ペケプロワン」という言葉を流行らせた赤城さんのトークですよね。聞きたかったなあ。

投稿: 小原玲/Rei Ohara | 2014年2月 2日 (日) 08時37分

哲☆平 さん
 今のライカってとんでもない値段ですよね。以前のフィルムライカなら長く使えたので判らないでもない金額でしたけれど、デジタルであの金額はさすがに出せません。
 写真にいい文章がつくととてもイメージが膨らみますよね。

投稿: 小原玲/Rei Ohara | 2014年2月 2日 (日) 08時40分

もやしさん
 ありがとうございます。
 「アイコ16歳」だった妻も、今は49歳です。
 でもいまだにとても素敵な文章を書きます。

投稿: 小原玲/Rei Ohara | 2014年2月 2日 (日) 08時41分

19世紀の男 さん
 そうなんです。モノクロはまだライカMやFoveonが有利ですね。
 富士はフィルムシミュレーションでモノクロの階調はとても素晴らしいのですが、まだ敵わないと思います。

投稿: 小原玲/Rei Ohara | 2014年2月 2日 (日) 08時43分

小原さん

極寒なのに気持ち良さそうな寝顔。
2枚目、アザラシって仰向けで寝るとは知らなかったです。

M Monochromは確かにスゴイです。
望遠はVisoflex付ければ使えますが、フィールドで使うには「難アリ」です。

投稿: hironeko | 2014年2月 3日 (月) 22時47分

hironeko さん
 そうですねビゾフレックスで使う手がありますね。でもビゾのレンズも望遠の長いのはあんまり良くないんですよね。色収差がかなりあります。
 モノクロだから色収差も味にはなりますが。

投稿: 小原玲/Rei Ohara | 2014年2月 3日 (月) 23時20分

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