« XF50-140mmF2.8 R LM OIS WRの防塵防滴、AF追随向上 | トップページ | XF56mmF1.2R APDの魅力はピント面とボケとの境界にあります »

2014年12月19日 (金)

XF56mmF1.2R APDをテストしています

Apdceck

 XF56mmF1.2R APDをテストしています。
 上段がAPDレンズの開放F1.2/T1.7(実効開放値)のボケです。
 そして中段がXF56mmF1.2R(以下NONE)のF1.2開放で、下段はそれをF1.6まで絞ったものです。 等倍相当にトリミングしたものです。
 違いはボケのエッジに現れます。このカットなら丸ボケの周辺のエッジのはっきりぐあいです。
 APDレンズはこのエッジが、APDフィルターの効果で、なだらかにボケているのが特徴です。 ここでは省略していますが、顔の瞳部分はカミソリのようにシャープです。しかし、APDレンズは「ボケが美しいレンズ」であって、ボケが多いレンズではありません。
 中段のNONEの開放F1.2は、実効開放値が明るい分、APDよりもボケは大きくなります。この部分よく誤解されるのですが、ボケの絶対量はNONEの方が大きいのです。ただし、NONEの方は丸ボケのエッジがはっきりしています。そして顔の瞳部分はAPDに比べ被写界深度が浅く、すこし柔らかな描写になります。
 下段はNONEをAPDレンズの実効開放値と同じぐらいのF1.6に絞ったものです。ここまで絞ると顔の瞳部分はAPDレンズと同等のシャープさになります。しかし、ボケの丸のエッジはさらにはっきりしてきます。
ーーーーー
 私はXF56mmF1.2Rは絞りをF1.6ぐらいに、「ちょっと絞って」で使用することが多いのですが、このちょっと絞ることで、カミソリのようにシャープになるからです。しかし、このちょっと絞ったことによってボケ味の輪郭が目立つようになって、ちょっとボケが主張しすぎるような表現になってきます。これを解消するのがAPDレンズです。
 なので比較すべきはAPDのF1.2とNONEのF1.2ではなく、 NONEのF1.6と比較すべきなのです。F1.2の開放では柔らかさはあるが、仕事の写真では柔らかさよりもシャープさが求められるからF1.6ぐらいに絞りたい。それでもボケは綺麗であって欲しい。こういう時に使うべきなのがAPDレンズです。
 つまり違いは、この「ちょっと絞って」を、APDフィルターというグラデーションのNDフィルターで絞るか、通常の絞りで絞るか、の違いです。
 劇的に違うわけではありませんが、この違いはコンピューターの画像処理などで後から作ることができるものではありません。そう考えると撮影時にAPDフィルターで「ちょっと絞って」おきたいと思うのではないでしょうか。
Aapd12_2  
Anone12  
Anone16

|

« XF50-140mmF2.8 R LM OIS WRの防塵防滴、AF追随向上 | トップページ | XF56mmF1.2R APDの魅力はピント面とボケとの境界にあります »

コメント

ネット上の作例を見ると、ソニー/ミノルタの135mmSTFのハッキリした効果とは違うように感じられます。STFと比較した場合は、やはり実焦点距離の短さからボケ量が小さいことが効果の違いとなっているのでしょうか?

投稿: ひでたけ | 2014年12月19日 (金) 23時27分

ひでたけさん
 ミノルタのSTFでも同様です。比べるべきは135mmF2.8のレンズをF4.5まで絞ったときの描写と、STFの開放との違いです。
 APDレンズの効果は開放F値と実効絞り値の差が大きいほど効果があり、長焦点になるほど差がでやすいとのことです。STFの方はF2.8がF4.5ですので。
 なのでXF56mmF1.2R APDというのは、焦点距離が比較的短く、F値とT値の差も少ないので、「わずかな違い」しかないレンズです。しかし、この「わずかに違い」に意味があると思う人にとっては、ものすごく価値があるレンズなのです。
 差を目立たせるために焦点距離が長くなると使う場所が少なくなります。

投稿: 小原玲 | 2014年12月19日 (金) 23時37分

 いつか購入するその日、X-T1と最初のレンズは
やはりXF56mmF1.2R APD 。

 いつぞやのトークの資産価値云々は別として(笑)。

 大口径望遠レンズの背景バカボケよりも
その場の雰囲気を優しくボケさせてくれるこのレンズを選びます。
 撮りたい画に(描きたい画に)最も合うレンズ(合う筆)を選びます。

 驚きのシャープさとなだらかなボケを持ち、Vocalの吐息まで写せそうなこのレンズと静音シャッターの組み合わせは小さなハコのLIVEにはベストな組み合わせだと思います。
 リアルな作例、ありがとうございます。ヽ(´▽`)/

投稿: ♡zawa | 2014年12月20日 (土) 10時41分

♡zawa さん
 はい、X-T1とAPDの組み合わせは、他では撮れない写真が撮れる魅力がいっぱいです。今日は後ろボケではなく、ピント面の境界の描写の違いをアップしました。
 APDの魅力はむしろこの境界にあるかなと。

投稿: 小原玲 | 2014年12月20日 (土) 14時23分

開放F値と実効絞り値の差が大きいほど効果があるというのは全く知りませんでした。
STFすげぇなあとか思って使ってましたが、絞り開放でもAPDフィルターの効果で絞った時のようにシャープにもなってるわけですね。
フジのほうは実効絞り値との差が少ないですが、いろいろなタイプのフィルターをテストして決めたそうなので、これが56mmでベストということなのでしょうね。
ピントの境界の違いというのも分かり難いですが、確かにそんな感じもしました。
なんともマニアックな仕様ですね(;´∀`)

投稿: ひでたけ | 2014年12月21日 (日) 09時59分

ひでたけ さん
 はい、「ボケの綺麗なレンズ」と「ボケの大きなレンズ」を誤解しやすいのですが、APDやSTFは前者です。
 ピントの境界は気にしだすと、すごく気になって来ます。それが解消されているのがAPDで、これはXF56mmF1.2Rの光学性能の良さを最大限生かすための仕様だと思います。

投稿: 小原玲 | 2014年12月21日 (日) 23時54分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: XF56mmF1.2R APDをテストしています:

« XF50-140mmF2.8 R LM OIS WRの防塵防滴、AF追随向上 | トップページ | XF56mmF1.2R APDの魅力はピント面とボケとの境界にあります »