2012年11月29日 (木)

EF-NEX AFマウントアダプター

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 ずっとフジのXシリーズの話が続いていましたが、たまにはNEXネタを。X-Pro1を買う前に使っていたNEX5nはまだ2台売らずに残してあります。売っても二束三文だし、その割には結構ちゃんと写るから、水中ケース用などに用いていました。

 最近発売されたキヤノンEFレンズをソニーNEXに付けて、AFやIS、電子絞りが可能なマウントアダプターを入手しました。国内でも販売されていますが、私はeBayで香港から購入しました。なんと27日AM1:30に注文して、28日午後に着きました。香港からのFEDEXは安いのに、ほんと早い!

 AFはかなり遅いです。コントラストAFだから、行ったり来たりしながらピントを探します。でもかなり正確に合わせてくれるので、手動で拡大ピントをしながらマニュアルフォーカスするよりは早いと思います。
 私は持っていないので比較できませんが、YoutubeでEOS MにEFマウントアダプターをつけてAFテストしている動画がいくつも出ていますが、それと比べるとどっこいどっこいかな。コマ速とかタイムラグはNEXの方が性能がいいので、EOS Mの立場が無くなりますね。
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 なおマウントアダプタの構造的に、噂されているフルサイズNEXへの対応は無理だと思われます。このタイプではAPS-Cでギリギリです。
 こんな風にミラーレスカメラではメーカの垣根を飛び越えた使用法が出て来ます。当初はMFでのマウントアダプターぐらいでしたが、とうとう純正の組み合わせと同等か超えるようなものが出て来てしまったわけです。
 このアダプターの場合、EFレンズを人質に高い一眼レフボディを売りたいキヤノンも困るし、性能の割に安いNEXのボディを売って、これから高いレンズを作って買ってもらいたいソニーも困ります。
 日本メーカーにとって厳しい時代の始まりを予見しているかのような製品です。
 フジのXFシリーズのように、ミラーレス時代を見越したセンサーもレンズも魅力あるシステムなら、たとえこのようなアダプターが出ても影響は少ないでしょうが、既存の一眼レフシステムを守る為にボディを手抜きしたり、レンズを手抜きしているメーカーは大変だと思います。
 下手したらこの香港のマウントメーカーの方が、日本のカメラメーカよりも効率のよいビジネスになるのかも知れませんね。

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2010年12月19日 (日)

iPhone4とZOOM H4n

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iPhone4をビデオカメラにして色々遊んでいます。映像がいいので、できればいい音声を使いたいと思うのですが、残念ながらiPhone4になって、今までiPhone3GSまで使えたステレオマイクが使えなくなりました。ここだけはダウングレードだったのですね。
 自作マイクアダプターで外付けマイクのの3P端子を4Pマイク端子に変換し(モノラルになる)で使っているのですが、せっかくHDなのだからステレオで録りたいと思ったら、外部レコーダーを使うしかない。
 本来はEOS5D Mark2との本格的なビデオ用に所持している、ZOOM H4nを出してiPhone4に繋げてみました。ライン入力はEOS5D Mark2用に英国の会社が作った抵抗入りケーブル+上記自作アダプター。これでどんな音が録れるかのテストを、またも海斗を使って撮影したのが次のビデオです。一番お父さんのわがままにつきあってくれるのが、発達障害の海斗くんです。
 ZOOMH4nにはRODEのガンマイクを繋ぎ、内蔵ステレオマイクとミックスしています。ZOOMH4nをミキサーとして使ってライン入力しているモノラルになります。それと音と絵(同じもの)を別録りしたものを重ねたステレオとを並べました。後者はあとで海斗の声のガンマイクの音声を持ち上げています。
 前者もきちんとZOOMH4nのミキサーでガンマイクの音を上げていればもっと海斗の声が聞き取りやすかったと思うのですが、一人ではそこまで作業できません。後から調節できる別録りは一人取材では便利です。

iPhone4+ZOOM H4n from Rei Ohara on Vimeo.

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2010年12月 3日 (金)

iPhone4にEOSのレンズをつけて

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IPhoen4にEOS 50mm/F1.4がついています。昨日書いたOWLEbuboというiPhone4のカメラセットを用いて、DOFアダプターを取り付けたものです。ここのHPの右上にある方法です。EOSのレンズを通した光をスクリーン上に写し、それをiPhoneのカメラにクローズアップレンズを何枚も使用して撮影しています。上下左右が反転してしまうため、撮影中にalmostDSLRというアプリで上下を反転し、撮影後にMac のiMovieで左右を反転して正像に戻しています。被写界深度が極端に浅いので、ちょっとピンぼけ気味です。

これで撮った試作の映像がこれ。発達障害(自閉症)の海斗の歴史クイズです。海斗くんなぜか年号を覚えるのは得意です。教えるとどんな年号でも覚えます。

海斗の歴史クイズ from Rei Ohara on Vimeo.


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2010年12月 2日 (木)

iPhone4のビデオにはまっています

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iPhone4のビデオ撮影にはまっています。小さな携帯電話で高画質なビデオが撮れ、それをiPhone Appで編集し、送信できるのはすごいことです。このごっついカメラはOwle BuboというiPhone4を入れて本格的なビデオ撮影をするセットです。ちょっと重くなりますが、iPhone4を三脚に取り付けるのに、最も安心して付けられるものです。私の場合さらにAudio Techinica の外部マイクを取り付けて撮影しています。iPhone4は普通の3Pプラグのマイクが使えない4Pミニプラグなのですが、変換コードは自作しました。ここまで大掛かりになると何もiPhone4でなくてもいいのではと思えるのですが、編集、送信までできるのはすごいですよね。いっそiPhone4でどこまでできるか試してみたくなります。
このビデオクリップもiPhoenでの撮影です。720HDフルスクリーンで見ていただければと思います。

相生山緑地のホタルと道路建設 2010.12.2 from Rei Ohara on Vimeo.


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2010年10月20日 (水)

iPhone4のカメラが面白い

1Iphone4にしてからカメラを使うのが楽しい。まず性能が随分良くなった。もう小型デジカメを持ち歩く必要はなくなった。すでに雑誌でも小さければ使用できるクオリティがあるでしょう。
 さらに面白いのがアプリの数々、手ぶれ補正機能や、デジタルズーム、さまざまなエフェクト機能など色々アプリで追加できる。そしてiPhoneだからすぐに誰かや、ネットに送ることができる。
 これって私が報道写真家時代にあったら、どれだけ重宝しただろう。撮った写真のフィルムを外国に送ることができなければ、どんな写真もパーになってしまう報道の世界にいて、こんな小さなカメラで世界に写真を瞬時に送ることができるなんて。
 報道写真家時代に私はライカ使いだったのだけれど。これってライカが登場したときのようなものかもしれません。それまで大型のカメラしかなく、写真はじっとして撮るものだったのが、ライカの登場とともに動き回って撮ることができるものに変わり、表現が一新した。
 そして写真の夢であった、現像の不要や、瞬時に人に送ることも可能にした。そして現代風のアレンジやレタッチも瞬時に行える。
 今一番新しい表現はこんなカメラから生まれるのではないだろうか。だから現代版のライカといった感じでこのカメラを見ています。紙にプリントしないで電子媒体で見るのであれば画素数はすでに十分であるし、すでに先人はiPhoneでの写真集なども作っている。また極論すれば下手なフィルムを使っていたころのライカよりも描写性能は高いとさえ私には思えます。
 この時代に生きる写真家として、これに取り残されないようにしたいと思うこの頃です。
 これで動物写真の写真集作ってみようかなあ。
 


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2008年12月23日 (火)

自然エネルギー2

 前回書いたソーラーパネル付きのバッグでどれだけMacBookが動かせるか試して見たが、正直冬場のこの天気ではそうとう難しい。我が家はかなり日当りが悪いのだが、マンションの小さな庭に置いて充電を初めても太陽が低いこの時期はすぐに日陰になってしまう。効率のいい充電を長時間続けるには、日当りをあちこち移動させないといけないだろう。
 MacBookはかなり電気食いのパソコンなので、バッグを野外で1、2時間放置した程度では、電池が空っぽになったMacBookを起動すらできなかった。(フル充電には5時間必要)
 それでもデジカメのバッテリーや携帯電話やiPod程度なら十分に充電できる。MacBookまで欲張らないで、もっと省エネできているもので代用させれば目的は果たせるのかもしれない。
 たとえばデーター保存はメディアストレージャーを使えばデジカメのバッテリーで代用できる。メールやインターネットは大きな液晶を我慢して、携帯電話をメインに使う。そうやって省エネを徹底的に行えれば、天気の悪い日も自然エネルギーだけでなんとかいけるのかもしれない。
 ここらあたりのバランスのとりかたが自然エネルギーの難しいところなのかもしれない。
 これは家電でも言えることで、自然エネルギーばかり望んで、家庭の省エネが進まなければ、実現は困難だということに他ならないのだろう。
 もっと晴天続きの日に試して見ますね。
 

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2008年12月21日 (日)

自然エネルギー

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 円高なのでついつい購入してしまったのが上記HPのバッグ。太陽電池が側面についていて、バッグ内に入っているリチウムイオン電池を充電することができ、さらにそのリチウムイオン電池からノートパソコンや携帯電話、デジタルカメラのバッテリーなどを充電することができる。似たような製品は前からあったのだけれど、最近になってノートパソコンの充電にも十分な発電できるパネルがついたこの製品が加わった。MacBook用のアダプターもオプションで発売されています。注文して3日で届きました。
 世界的にもっとも導入が期待されるのが自然エネルギーだが、現状ではまだまだ容量が足りない。でも自然エネルギーには頑張ってほしい。このようなバッグを持つと、いかに自然エネルギーに力があるかということと同時に、いかに自然エネルギーだけでは大変かの両面が判ります。その可能性に期待し、何が足りないのかを知りたい思いでこのバッグを使います。
 今年のホタルは自転車中心で動いたが、例年は車で動いて車内で寝泊まりしながらの取材が多かったのです。その際に電気を得ることができる方法は3つ。お金を払って泊まる宿のAC100V、車のエンジンに付く12V発電機、携帯型の太陽電池パネルです。それぞれが原子力発電、私的な火力発電、自然エネルギーにあたると考えていいかと思います。
 男一人の移動生活でもパソコンやデジカメを毎日使うと結構電力も必要です。撮った写真をハードディスクに移し、翌日用のバッテリーを充電しておく。特にバッテリーを食うのはノートパソコンでインターネットをモバイルするときです。また暖房、冷房ともに使うのには電気が必要です。冷蔵庫はないのですが、そうなると結局他人が原子力で冷やした自動販売機の飲み物を買うことになります。
 結局太陽電池だけですべてをこなすのには限界がありました。簡単で便利なのは私的な火力発電に相当する車のエンジンですが、これが一番CO2を出しますので、できるだけ避けないといけません。なんだかんだ悪天候が続いたり、暑さや寒さがキツいときには、宿を取って大量のバッテリーを充電することも度々ありました。つまり実際には原子力発電の電気を必要としていたということです。理想は自然エネルギーですが現実は原子力だったということです。
 自然光だけでまかなうには移動が問題でした。太陽光発電の問題は高価な太陽電池パネルを置きっぱなしでどこかに出かけるというわけにもいかず、ついつい自然エネルギー源を無駄にしてしまいます。また電気を貯めるバッテリーの容量、大きさ、重量なども問題です。今までのバッテリーは12Vだったのでノートパソコンの充電には電圧が足りず、また重すぎだったのです。車の屋根に固定式のソーラーパネルが埋め込まれていたらとか考えていました。これは車内で使う以外の用途にも電気は使えますから、実現してほしいものの一つです。
 ずっと移動中も充電できたらどんなに便利だろうと思っていました。特に私が毎年撮影するカナダの流氷の上は、寒さでバッテリーの持ちは悪いのですが、周りに太陽光はいくらでもありました。携帯ソーラーパネルで充電できれば、2つのバッテリーを使い回し、ほぼ永久的に撮影をすることができます。ところがネックなのはソーラーパネルが風で飛んでしまうことがあること、ヘリコプターの助手席など安全な場所に置いてあるとしても必要な時にそこまで取りにいくのが面倒なことでした。
 なのでこのバッグの様に移動しながら充電できると、様々な問題が解決します。現在このパネルが付いた製品はこのコンピューターバッグ形状のものですが、背負えるメッセンジャーバッグなどの形状ができたら最高ですね。現状でもボディとレンズをばらせばカメラバッグとしても使えます。
 しばらくノートパソコン(MacBook)をできるだけ自然エネルギーだけで使ってみる生活をしてみようかと思っています。もっと省エネが進んだ格安ノートPCも、すでに世にあるのだけれど、Macに慣れるとMac使用はゆずれないかな。日中はこのバッグをできるだけ窓際においておくだけで何日間自然エネルギーだけで使えるだろうか?
 

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2008年1月19日 (土)

ストレッチ エレメント グローブ

 私は今までありとあらゆる手袋を見て来たが、寒冷地の撮影向きにこれというものはなかなか見つからないで困っていた。雪や氷を触っても水分がしみこまず、一日中保温性を保ってくれ、カメラの操作が手袋を脱がずにできる。そんな手袋は今まで知らなかった。
そんな中ようやく見つけたのがパタゴニアのストレッチ・エレメント・グローブ。店頭にあまり置いていないので気づかなかった。非常に柔らかくインナーが外せるので、小さめのグローブサイズを選び、右手だけ少し薄めのインナーに変えれば、カメラのCFカード交換など細かな操作も手袋を付けたままでできる。防水性と保温性もすこぶる高い。現在私が知っている中で一番いいのがこれかな。というか、「防水、保温、操作性(CF交換)」の3点をきちんとこなすのはこれしか知らないな。他の手袋はどれかが劣ります。こんな感じです。左から「防水、保温、操作性(CF交換)」です。
 patagonia Degitshell △ × ○ 
   フリースのインナーと合わせて使うといいが、防水は今イチ。
 Hatch Arctic patrol △ ○ △ 
   結構使える手袋ですが、入手が大変なのと大振りな形状。
 patagonia work glove △ ○ △ 
   結構使えます。インナーは固定だがシャッター操作程度はできる。
 sealskinz ◎ × ○
   防水性は最高で操作性も良いが、保温材が入ってなく結構寒い。
 patagonia stletch element ○ ○ ○ 
   初めて見つけた3拍子そろった手袋。
 ちなみにこの私(親指を除いた手の円周20cm)でも撮影用には小さめのMensのSサイズを選びます。元のインナーのままならMがぴったりなのですが、薄いインナーにしてSにすることで、よりフィットして細かな作業がしやすいからです。指が短い人は女性用も検討していいと思います。ただしデブの頃はチャートより、ゆったり目を選んでいました。締め付けられるのが嫌だったのでしょうね。
 ところがこの手袋、今シーズンで製造が終わってしまうようなのだ。パタゴニアはシェル型グローブ作り自体を止めるみたい。私はさっそく予備の分も入手したが、サイズによっては現在、非常に在庫が限られているようです。値段は高いが、今まで色々な手袋を買って来たことを思えば、長く使えそうないいものです。

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2007年1月10日 (水)

手袋届きました

 先に書いた手袋がようやく到着しました。販売店に在庫が無くてメーカ取り寄せになったのと、向こうのクリスマス休暇、日本の連休などの関係で、配送にも随分日数がかかりました。なにはともあれ無事について良かった。
 さっそく手を入れてみました。「暖かい」と感じます。かなり保温性能は良さそうです。望遠レンズをつけたカメラを持ってみます。人差し指だけがインナーが薄くなっていて、人差し指の感触はかなり自然に扱えます。シャッターやシャッターダイヤルを動かす感触は非常に自然です。
 私はメーカー指定のサイズチャートではなく、たいていの米国製手袋(patagoniaなど)で指定するサイズで注文したのでちょうど良かったですが、巻き尺で手の平の周囲を測る採寸のものだと、かなりキツいと思います。私の場合だと24.5cm(9.65inch)だったのですが、それだとMかLになりますが、XLでちょうど良かったです。
 操作性ですが、現在愛用のセット(patagonia のDegitshell+フリースのインナー)に比べると、劣ります(というかこのpatagoniaのセットは操作性第一で選んだセットなので)。具体的にはEOS1DsのCFカード交換、バッテリー交換がHatchでは着用したまま行えません。その他の操作はできます。ただし、耐寒性能はHatchの方がはるかに暖かそうです。なので温度によって使い分けることになると思います。見た感じではマイナス30度以下の寒さでも大丈夫そうですね。その寒さでシャッターボタンを自然な感触で押せる手袋としてはかなり優れものといえるでしょう。CF交換やバッテリー交換はそう頻繁でもないので、手袋を脱げばいい、ただし素肌で金属に触れると凍傷になるから、モンベルのすごく薄手の手袋をインナーとしてつけます。ストッキング生地ぐらいの薄手なのですが、防寒効果もあるので結構いい手袋です。
 Hatchは手首まできちんとカバーされるのもいいです。ここから入る雪が問題なので。防水性能などはフィールドで使ってみてからまた書きますね。子どもと雪合戦するのが一番良く判るのだけれどね。
 値段ですが私は2セット注文し、$55.90にDHLの送料$30.00の合計$85.90で2セットでした。国内で販売されている防水・透湿の手袋に比べたら安いと思います。
 志賀高原で試したかったなあ。

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2006年12月19日 (火)

カメラバッグ

 カメラマンになってすでに20年以上になる。いったい今までにいくつのカメラバッグを使ってきただろう。報道カメラマンになったばかりの頃、結構値段がしたTEMBAを購入し雑誌の仕事に使っていた。その後ドキュメント系の仕事が多くなるにつれ、少しでも軽量にしたくDONKEを使い始めた。まだ日本に輸入されていない頃で、私たち外国の新聞・雑誌の仕事をするカメラマンの評判が伝わって輸入が始まった。ちなみに「ドンケ」と発音するのは日本だけで、本来は「ドンキー」です。輸入元が「鈍器」に通じるのを嫌ってドンケにしたからです。
 動物カメラマンになって、ショルダーバッグより、背中に背負うリュク型のバッグを使うようになった。報道時代はすぐにレンズを取り出すためにショルダーバッグが必要だったが、動物カメラマンはそれ以上に重い望遠レンズや三脚をどう運ぶかが求められる。歩く距離も長くなるので必然的にリュック型になった。しばらくはLAWPROの様々なリュックを使用していた。

 しかし、これらのカメラバッグに大きな欠点があった。それは防水が完全でないことだ。
 流氷の上のアザラシ、ボートで探すマナティ、梅雨の時期のホタルを専門に撮影している私にとって、水からカメラを守ることは非常に大事なことだ。流氷が割れて落ちても中の機材が大丈夫なバッグが欲しい。急な大雨でもカメラを心配しないで歩けるバッグが欲しい。

 そして現在行き着いたのが完全防水のバッグだ。
 完全防水のカメラバッグというとペリカンケースというハードケースが有名だが、それも良く利用する。しかし、肩から下げたり背負ったりできないので、ボートや車での移動の時が中心になる。
 徒歩での移動撮影に用いているのが、都市部で自転車で書類を運ぶメッセンジャーが使うオルトリーブのメッセンジャーバッグだ。ほぼ完全防水の機能を持っていて、さすがに手で水中に押し込めば浸水するが、流氷から落ちたぐらいでは浸水しないですむ。雨なら大雨でも全然問題ない。ショルダー型もリュック型もあるが、リュック型は私はノースフェイスが一時期発売していた同様の製品を使っている。防水以外のポケットがあるので飲み水を運ぶのに便利だからだ。防水ケースに水を入れて、中で水漏れしたら意味がない。オルトリーブでも新製品のTRACKが似たような構造になっていますね。入り口は防水ジッバーより、クルクル巻く形が私の好みだ。防水ジッパーのものは出し入れが大変なのでどうしてもいらついてしまう。防水ジッパーを採用しているバッグも他のメーカのもので持っているが、ほとんど使うことは無くなった。
 流氷に落ちる話をしたが、普通の人は滅多なことでは落ちません。落ちるのはまず、ついつい無理をするプロのカメラマンかバッテリー交換に走るTVクルーのアシスタントですね。私の場合は、ヘリコプターから遠くに離れてしまった人を呼びにいったり、氷の安全確認のために自ら歩いてみたりもするので、どうしてもその可能性が出てきます。そして薄い流氷が割れて水に落ちた経験も何度かあるので、バッグの防水にいやでもうるさくなりました。

 

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