Xシリーズに出会ってJpegを多用するようになった
(X100s 23mm/2 F5.6 1/141 ISO400 ダイナミックレンジ200% Velvia)
Xシリーズを使う時によく話題になるのがRAWで撮るか、Jpegで撮るかということだ。私は以前の他社のカメラではほぼ完全にRAWからの現像だったが、Xシリーズに出会ってからは、使用するのはほとんどJpegそのままである。ただし撮影自体はRAW+Jpegで撮っている(スポーツはJpegのみ)。
ほぼ90%がJpeg撮って出しで、5%ぐらいは露出や彩度の調整のためにカメラ内RAWで再現像、もう5%が明暗差が大きい被写体なのでRAW現像ソフトか、JpegからPhotoshopを利用するというぐらいの割合だ。
Jpegを多用するということはフィルムシミュレーションに色作りを任せるということでもあるが、すべてを「お任せ」にするわけではない。撮影前にホワイトバランスやカラーやダイナミックレンジを微調整して、自分の好みの色が出やすい条件にしておく。これをやることでJpeg撮って出しがより有効に使え、自分の色が出せると思っている。
またJpeg撮って出しで決めるには露出は±1/3単位の微調整が必要となる。露出への気の配りはRAWで撮っていたときよりも格段にシビアになる。しかし、そのシビアな露出がより綺麗な仕上がりに通じる。
なぜRAWを使わなくなったかというと、富士のXシリーズがフィルムシミュレーションで作り出す色は、RAWから現像ソフトで、まったく同じものを作り出す事がほぼ不可能だからだ。それだけ綺麗な色を瞬時に書き出してくれているのに、何時間もコンピュターに前であれこれいじっても、私では同じものが作れないのだ。
だったら、そのXシリーズが作り出す色を前提にし、それを最大限利用しながら、フィルムシミュレーションの選択や撮影前微調整によって自分のカラーを作っていこう、という考え方になったわけだ。
Jpegを多用するようになって、撮影前の手間は少し増えたが、後処理に費やす時間が大幅に減ってとても楽になった。今までなんであんなにも長時間コンピューターの前で格闘していたのだろうと思う。そしてその頃のカットよりも、今の自分のカットの方が色は綺麗だと思っている。それどころか、むしろ今まで他社のカメラでRAWで撮っていたカットを、全部富士のXのJpegで撮り直したいぐらいなのだ
一番大事なのは「何を表現したいか」だと思う。その際に必要な色を私はフィルムシミュレーションを利用して得る。私に撮って一番大事なのは「好き!」が写ったかどうかなので、それが写っていればJpegでまったく問題ないのだ。
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