2013年11月17日 (日)

Xシリーズに出会ってJpegを多用するようになった

As0162150

(X100s 23mm/2  F5.6 1/141 ISO400 ダイナミックレンジ200% Velvia)
 Xシリーズを使う時によく話題になるのがRAWで撮るか、Jpegで撮るかということだ。私は以前の他社のカメラではほぼ完全にRAWからの現像だったが、Xシリーズに出会ってからは、使用するのはほとんどJpegそのままである。ただし撮影自体はRAW+Jpegで撮っている(スポーツはJpegのみ)。
 ほぼ90%がJpeg撮って出しで、5%ぐらいは露出や彩度の調整のためにカメラ内RAWで再現像、もう5%が明暗差が大きい被写体なのでRAW現像ソフトか、JpegからPhotoshopを利用するというぐらいの割合だ。
 Jpegを多用するということはフィルムシミュレーションに色作りを任せるということでもあるが、すべてを「お任せ」にするわけではない。撮影前にホワイトバランスやカラーやダイナミックレンジを微調整して、自分の好みの色が出やすい条件にしておく。これをやることでJpeg撮って出しがより有効に使え、自分の色が出せると思っている。
 またJpeg撮って出しで決めるには露出は±1/3単位の微調整が必要となる。露出への気の配りはRAWで撮っていたときよりも格段にシビアになる。しかし、そのシビアな露出がより綺麗な仕上がりに通じる。
 なぜRAWを使わなくなったかというと、富士のXシリーズがフィルムシミュレーションで作り出す色は、RAWから現像ソフトで、まったく同じものを作り出す事がほぼ不可能だからだ。それだけ綺麗な色を瞬時に書き出してくれているのに、何時間もコンピュターに前であれこれいじっても、私では同じものが作れないのだ。
 だったら、そのXシリーズが作り出す色を前提にし、それを最大限利用しながら、フィルムシミュレーションの選択や撮影前微調整によって自分のカラーを作っていこう、という考え方になったわけだ。
 Jpegを多用するようになって、撮影前の手間は少し増えたが、後処理に費やす時間が大幅に減ってとても楽になった。今までなんであんなにも長時間コンピューターの前で格闘していたのだろうと思う。そしてその頃のカットよりも、今の自分のカットの方が色は綺麗だと思っている。それどころか、むしろ今まで他社のカメラでRAWで撮っていたカットを、全部富士のXのJpegで撮り直したいぐらいなのだ
 一番大事なのは「何を表現したいか」だと思う。その際に必要な色を私はフィルムシミュレーションを利用して得る。私に撮って一番大事なのは「好き!」が写ったかどうかなので、それが写っていればJpegでまったく問題ないのだ。
 

続きを読む "Xシリーズに出会ってJpegを多用するようになった"

| | コメント (4) | トラックバック (0)

2013年4月 2日 (火)

X100sの絞りF2.8が好きだなあ

Dscf9607_2

 小原家恒例の春休みの家族旅行で神戸に来ています。神戸の異人館「ベンの館」の琴子。
Dscf9623_7
 異人館「英国館」でシャーロック・ホームズの衣装を着た真斗。この春から高校生です。無事に第一志望の私立高校の選抜コースに合格しました。私と違って細身だから何着ても似合う。
Dscf9686_2
 神戸アンパンマンこどもミュージアムはまだ開園準備中なので建物だけ見て来ました。
 これらの写真はすべて富士フイルムのX100sの23mm/F2のレンズのF2.8で撮影しています。
 このレンズは一段絞ったF2.8の描写が、シャープさと綺麗なボケ味とのバランスがよく、とても気に入っています。何が写っているか判る、滑らかなボケ味がたまりません。
 これが一眼レフだとミラーショックによる手ぶれもあるので、この1段を絞らず開放で撮ってしまうことが多いのですよね。
 これだけ綺麗に写るレンズがあると写真がとても楽しくなります。最高の描写のレンズと、タイムラグのないシャッターと小さなシャッター音の操作性、何度も書きましたが「ライカよりライカらしいデジタルカメラ」だと思います。
(X100s 23/2 F2.8)

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2013年3月26日 (火)

X100sは常時持ち歩くには最高のカメラ

_dsf8507

 今回色々なカメラを持ち歩いて、その中で一番使っていて楽しいカメラは新製品のX100sだった。
 私のように写真を始めた頃にライカに憧れた世代には、このデザインとタイムラグの無いシャッタ−感覚は堪らない。押した瞬間に最小限のシャッタ−音で写真が撮れる。なのでシャッタ−を押すたびに嬉しくなるカメラなのだ。
(X-E1 XF14/2.8)
_dsf7729
 そしてレンズ性能と色がいいので、何に向けても絵にしてくれる。これってカメラマンにはすごくありがたく、サブのつもりのカメラがメインのカメラ以上に働いてくれる。 つららが舐めたくなるように写ってくれる。
(X100s 23/2 F5.6 ISO200)
Dscf8484
 そして望遠レンズの他にもう一台という時に、このカメラはきちんと仕事をしてくれる。風景がきちんと撮れるカメラだ。何げに濡れた砂浜の質感がものすごく良い。
(X100s 23/2 ワイドコンバージョン F4.5 ISO200)
_dsf7875
 もちろん寄って撮った被写体の描写もとても良い。マドレーヌ島の日本人スタッフ田中さんの愛猫の「ネコちゃん」です。使いこなしのこつはF2開放よりもF2.8に一段絞ること。つまりISO200 F2で撮るよりはISO400 F2.8で撮る事。レンズ描写がぐっとシャープになります。
(X100s 23/2  F2.8 ISO400)
_dsf8502
 ワイドコンバージョンをつけて開放で10秒露光で撮った星。レンズ前にはソフトフィルターを使用しています。星が撮れるワイドコンバージョンレンズがあるということは、普通想像できないことだろう。でもこのワイドコンバージョンレンズは本当に性能がいい。そしてXシリーズのセンサーは星の色をきちんと描写してくれます。
(X100s 23/2 ワイドコンバージョン ソフトフィルター使用 F2 10秒  ISO3200)
 できればワイドだけでなく標準レンズ相当にしてくれる、テレ側のアタッチメントも欲しくなる。それがあったら最高だろうなあ。   
 カメラマンが常時持ち歩くには最高のカメラだと思います。望遠ズームが欲しいという時もあるでしょうが、私たちは他の人が同じ場所でもっといい機材で写真を撮るということを望みません。ズームレンズで撮っている限り、同じ場所で単体レンズで撮った写真に負けます。そして一番高性能なのはこのカメラのような専用レンズです。
 つまり画角さえマッチすれば、このカメラは小さくても、その場所でのベストチョイスのカメラになりうるのです。そんなカメラなのに、シャッタ−音が小さくて、おしゃれだが控えめな存在感のカメラです。撮っていてとても楽しいです。

続きを読む "X100sは常時持ち歩くには最高のカメラ"

| | コメント (4) | トラックバック (0)

2013年3月22日 (金)

桜の色が綺麗に出るカメラだなあ

_dsf9302_10

 X100sを1台だけ持って奈良に来ています。まだ奈良公園の桜には早いですが、氷室神社のしだれ桜が満開でとても綺麗でした。Xシリーズのカメラはほんと桜の色が良く出てくれます。桜の色ってなかなか見た印象通りに出なくて、印刷で色をかぶせることが多い被写体なんですよね。
_dsf9294
 こんな写真も色が美しくてボケ味が綺麗なカメラを持つと撮るのが楽しくなります。ズームレンズの時にはそんなこと無かったですね。
 X100sには内蔵NDフィルターが入っていて、こういう写真の時に絞りを開けて撮る事ができます。
(X100s 23/2 ワイドアタッチメント 内蔵ND F2.8)

| | コメント (4) | トラックバック (0)

2013年2月22日 (金)

X100Sが到着しました

Dscf7670_2

 X100Sが到着しました。さっそくシャッタ−を切ってみましたが、押した瞬時にシャッタ−が落ちる感覚はすごいです。タイムラグはライカより早く、最速といっていいのではないでしょうか。しかもシャッタ−音は無音にも設定できます。この場合には電子音が消え、シャッタ−の動作するかすかな音だけがチッとするだけです。
 デジタルスプリットはほんと素晴らしいです。AFが早くなっているのでほとんどはAFで使うと思うのですが、素晴らしい技術ができたということは実感できます。いざ必要になるような場面で活躍するでしょう。
Dscf0154
 このレンズは開放では少しソフトなプラナーのような描写ですが、1段2段と絞るとグッとシャープになります。開放でも決して解像していないわけではなく、Photoshopでシャープネスをかけると十分シャープになりますが、それと同時にこのレンズ独特の柔らかい描写が消えてしまいます。
 そのあたりの折り合いのいいのが、F2.8かF4での撮影かなと思います。F5.6だとほんと見事な描写です。
 X-Pro1, X-E1ではXF35/1.4で開放で近づいて撮るのが、使いこなしの一つでしたが、このレンズは逆に1、2段絞って、あまり寄りすぎずに撮るのが使いこなしかなと思えます。これは換算35mm相当の23mmレンズとしては、一番撮ると思われる被写体にあっていると思います。
 この写真、顔の色が少し黄色っぽいですがうちの蛍光灯のフリッカーの影響です。
(X100S 23/2 F4)
Dscf0132
 そして、このカメラで特筆すべきはワイドコンバーションレンズの性能が素晴らしいことでしょう。上の写真はワイコンを使って19mm(換算28mm相当)でF2開放で撮影していますが、とてもワイコンをつけた絵とは思えないです。この開放でも十分使えますが、やはりここからちょっと絞るとぐっとシャープになります。
 F4まで絞ると最周辺もシャープになります。なので単体のXF18mm/F2よりも絞った場合の性能はいいかも知れません。
 ワイコンというより別の専用レンズに付け替えたといったようなものです。
(X100S 23/2+ワイコン F2開放 )
 ワイコンを使ったときにデジタル補正を効かせる設定を忘れたり、戻し忘れたりするのが要注意です。この切り替えをしやすいように「Fn」ボタンの設定にこれを割当ています。他のXシリーズのカメラではISOに割り当てていたのですが、X100SになってAUTO ISOの設定が細かくできるようになりました。これならAUTO ISOでいいかなと。
*このカメラを持ってマドレーヌ島のアザラシくんたちに合いに行くのを楽しみにしていますが、なんか今週になって氷が少し減り出しています。風が強い日が続くのでちょっと心配。
 

続きを読む "X100Sが到着しました"

| | コメント (3) | トラックバック (0)